[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.30 国体少年男子3位決定戦 神奈川 1-5 兵庫 市原臨海]

　出場停止のために大阪との大一番を出場停止で欠場。チームが延長戦の末敗退する姿をピッチの外から見つめるしかなかった兵庫FW内田祐介(神戸ユース、1年)が、2ゴールで勝利をもたらした。
　まずは1-0の前半15分、右サイド後方からMF徳永裕大(G大阪ユース、1年)が出したロングパスを完璧なトラップで収めると、左足で豪快にゴールへ叩き込む。さらに28分にはMF井上哲大(神戸U-18、1年)の完璧なお膳立てから左足ダイレクトで2点目。前半だけで何と8本ものシュートを放ったアタッカーは、後半も得点にこそつながらなかったが、相手最終ラインのパスをカットし、シュートへ持ち込むなど誰よりもゴールを狙い続けた。

　「きょうは出場停止だった分も走るぞ」と送り出された内田は常に相手DFラインの背後を狙い続け、スペースへ走りこむ動き、DFを外すテクニックも見せて納得の2得点。「点取ってみんなと喜びを分かちあおうと。期待に応えてくれた」と井上誠監督。関西決戦で出すことのできなかった力を兵庫県選抜としての最終戦で爆発させた。

(取材・文　吉田太郎)