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[MOM326]広島ユースDF越智翔太(3年)_4ゴールの口火を切った開始2分の先制点

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.3 全日本ユース選手権準々決勝 流通経済大柏高0-4広島ユース 荻野]

 開始わずか2分、DF越智翔太の電光石火の先制パンチがサンフレッチェ広島ユースを勢い付けた。左CKのチャンスにMF砂川優太郎のボールに頭で合わせる先制点。両サイドが仕掛けて獲得したセットプレーから点を取るという狙い通りの形で口火を切ると、怒涛の4ゴールで流通経済大柏高を90分間圧倒した。

 先制点のシーンだけではない。森山佳郎監督に「ハードワークが素晴らしかった。越智がいなかったらやられてしまう場面を個人で止めてくれた」と言わしめた。流経柏の前半のシュートはわずか1本。越智を中心とした守備陣が、フィニッシュに至る前の段階で相手のチャンスの芽を摘んでいたからに他ならない。

 今大会は3バックのストッパーとして出場している越智だが、昨年まではサイドハーフを主戦場としていた。今年に入ってストッパーへ転向したばかり。それでも「サイドよりもフリーでボールが持てるから楽しい。ストッパーには慣れました」と力強かった。 

 9日の準決勝・静岡学園高戦は大学受験と日程が重なるため欠場する。だからこそ、この試合で準決勝の分までチームに貢献しようと心に誓っていた。その決意通りの先制点&無失点に「準決勝の分も少しはできたかなと思います」と笑顔を見せた。

 自らがやるべきことはやり切った。あとは仲間が準決勝を突破してくれるのを信じて待つだけだ。「自分たちのサッカーができれば次も勝てると思うし、通用すると思うので、埼玉スタジアムで待ちたいと思います」。越智はそう言って、決勝の埼玉スタジアムへ思いを馳せていた。

<写真>前半2分に先制点を決めた広島ユースのDF越智翔太

(取材・文 片岡涼)

全日本ユース2010特集
連載:高校マン・オブ・ザ・マッチ

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