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[MOM331]西武台MF松本和樹(3年)_前線操る“守備の司令塔”

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.10 全国高校選手権埼玉県大会2次L 西武台 10-0 松山 西武台G]

 10-0の快勝劇。4得点を挙げたFW田所昇(2年)や大量リードの中で最後方からチームを締めたGK小澤章人(3年)などヒーロー候補が多数いるなか、西武台の守屋保監督は「松本は安定してきましたね。グラウンダーのパスをつなげてきた。(ディフェンスでは)前がしっかり追うように指示も出して、自分がインターセプトできるようにいい絡みをしている」と主将であるMF松本和樹(3年)のプレーを評価していた。

 松本は今夏の全国高校総体優秀選手。チームが全国3位へ勝ち上がる中、ダブルボランチの一角としてその勝利に貢献してきた。ただ「(選出を)聞いたときは自分が?って驚きました。チームをまとめることはできていたと思うけれど、活躍できたとは思っていなかった。ラッキーですよ」と微笑む。それでも、受けた評価に値するプレーを自身は求めている。

 「前よりも周りを見るようになったし、相手が来ても慌てなくなった。ボールをはたく判断だったりインターセプトを狙うことだったりいつも考えている」。朝までの雨が急に止み、試合中に青空が望んだこの日、中盤で相手ボールを再三もぎ取って周囲を使いながら何度もPAへ迫った。指揮官からの評価も得ていた松本主将だったが「前半は集中していたし、落ち着いていたけれど急に晴れて。集中力が切れてパスミスがあった。練習で直したい」と自らを引き締めていた。

 チームには技巧派の10番末松光ら足元が巧みなゲームメーカーがいるが、松本主将は前線からのディフェンスを操る“守備の司令塔”。チームの本当の武器であるパスワークの回数を増やすために泥臭い仕事も厭わない。「運動量には自信がある」主将は今後も磨かれたその判断力で相手を追い込み、ボールを奪い取る。

(取材・文 吉田太郎)
【特設】高校選手権2010
連載:高校マン・オブ・ザ・マッチ

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