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[MOM351]國學院久我山MF右高静真(2年)_流れ傾けた鮮烈ゴール

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.8 全国高校選手権東京B大会準決勝 國學院久我山 4-0 東京実 西が丘]

 拮抗した展開を打開したのは國學院久我山の2年生MF右高静真だった。前半23分、ゴール正面PAやや外の位置でDF2人に囲まれながらも巧みなステップでボールを推し進めると、DFに当たってPAへこぼれたボールにいち早く反応。クリアに来たDFの股間にボールを通す華麗なボールコントロールから鮮やかにゴールを陥れた。

 「いい時間帯に取れた」と喜んだ背番号9の先制ゴール。これで試合の流れを傾けた國學院久我山は30分にMF大畑圭輔(2年)が加点する。さらに32分にはDFの間で大畑からのラストパスを引き出した右高が、この日2点目となるゴールを決めて試合の行方を決定付けた。「決定的な仕事を多くすること」と言い切る自分の役割を前半の2ゴールで難なくしてのけた。

 小学3年から横浜F・マリノスの下部組織でプレー。ユースチーム昇格を辞退して、08年度全国高校選手権8強へ進出した國學院久我山でプレーすることを選んだ。ジュニアユースで10番を背負っていただけにテクニックを前面に押し出す久我山の中でも彼のキープ力、足技は貴重な武器となっている。ただし、チームとしてミスが目立つ展開に「チームも勝って、ある程度自分たちのサッカーも表現していかないといけない。(勝つだけでは)何も始まらない」と厳しく指摘していた。

 1年生の頃から試合に絡んできたが、初戦で敗退した昨年の選手権予選など全国とは縁がない。だからこそ「今年は絶対にやる。自分が引っ張っていく」。自信溢れるプレーで久我山を活性化する右高は都予選を突破し、全国でも輝きを放つか。

(取材・文 吉田太郎)
【特設】高校選手権2010

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