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新潟は8位後退。決定力不足に泣く

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[11.28 J1第33節 川崎F1-0新潟 等々力]

 アルビレックス新潟は決定機を決めきれず0-1敗戦。天皇杯の結果次第ではACL出場が転がり込む4位になれる可能性があったが、完全に消滅し、暫定8位に後退した。

 この日の敗戦の理由は、決定力不足にあった。前半9分に右サイドからのクロスにMF三門雄大がフリーのダイビングヘッドを外し、後半4分にはCKからつないだボールを最後はDF千代反田充がボレーを外した。たしかに、FW大島秀夫が患っていた腰痛を再発させ、前半34分で後退する不運もあったが、勝機はあった。

 MF本間主将によると、チーム内にはACL以外にも、川崎Fを倒せば優勝を食い止めることができるというモチベーションがあったという。来季、さらに上位を目指すためにも、倒しておきたかったようで、「もったいない試合になった。相違意気込みで臨んでいたけど、結果が出なくて残念」と肩を落とした。

 鈴木監督は「ゲームは非常に川崎さんに支配されて苦しい展開でした。攻撃も思うようにポゼッションできずに終わってしまったという感じがします。ただ選手は本当に最後まで頑張ってくれましたし、我々がやろうとしているようなことをしっかりとやれた。攻撃のところでは、(けがで欠場した)マルシオの不在が大きくて、前線にボールを供給や中盤のタメができなかったので、そのへんをグループでやろうとはしていました。前後半に何度かあったとは思いますが、横に揺さぶっていく攻撃は何度かできたと思います」と選手をかばった。

 だが、GK北野貴之は「決めなければいけないところを決められるかどうか。それとうちは攻めているときに、取られ方が悪い。川崎Fは攻めていて取られても、そのあとの守備がしっかりしている。失点のシーンも結局はカウンターでやられた。そういうことができるかどうかが、うちがもう少し上にいけるかどうかです」と来季、優勝争いをするための課題を口にした。

 年々、チームは力をつけ、優勝争いに絡めるところまではきた。しかし、終盤には力尽きた。鈴木監督は今季限りで退任し、来季は新たな指揮官を迎えるが、もうワンステップ上に行くためにも、この日の試合を肥やしにしたいところだ。

(取材・文 近藤安弘)

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