[4.18 J1第7節 鹿島0-0広島 カシマ]

　J1第7節は18日、3試合を行い、カシマスタジアムでは鹿島アントラーズがサンフレッチェ広島と対戦。両チームともに最後の精度を欠き、0-0のスコアレスドローに終わった。公式戦4戦連発中だったFW興梠慎三も不発に終わり、鹿島はリーグ戦3試合勝利なし(2分1敗)となった。

　鹿島は4-4-2で、GK曽ヶ端準、4バックは右から内田篤人、岩政大樹、イ・ジョンス、新井場徹と並んだ。中盤は中田浩二と小笠原満男のダブルボランチ、右に野沢拓也、左に遠藤康。FWマルキーニョスが出場停止の2トップは大迫勇也と興梠慎三だった。
　広島は3-6-1で、GK西川周作、3バックは右から森脇良太、中島浩司、槙野智章。中盤は森崎浩司と横竹翔のダブルボランチ、右に山岸智、左に服部公太。トップ下に山崎雅人と高柳一誠が入り、佐藤寿人が1トップを務めた。

　立ち上がりはお互いにビルドアップで単純なミスが目立ち、なかなかシュートまで持ち込めない。前半4分、鹿島の新井場がミドルシュートを狙ったのが数少ないシュートシーンだった。

　鹿島は前半15分、遠藤が高い位置でボールを奪ってPA内に進入すると、相手DFにカットされたこぼれ球を野沢が左足で狙ったが、シュートはゴール右へそれた。

　じっくりとパスをつないで攻撃を組み立てる広島だが、効果的な崩しがなく、佐藤が裏を狙う動きでチャンスを伺うも、鹿島守備陣もしっかりケアしていた。

　広島のパス回しに対し高い位置からプレスを仕掛ける鹿島は何度かボールを奪ってからのショートカウンターで相手ゴールに迫ったが、2トップにいい形でボールが収まらず、厚みのある攻撃で決定機をつくるまでには至らない。

　徐々に広島を押し込む鹿島は前半32分、小笠原の縦パスを大迫が落とし、興梠が狙うもシュートはゴール上へ。同36分、遠藤が左サイドに展開し、興梠がクロスを送るも、ニアに飛び込んだ大迫のシュートは枠を捉えられなかった。

　広島は前半44分、細かいパス交換から佐藤がワンタッチで落とし、山崎がフィニッシュ。ようやくいい形でシュートまでつなげたが、GK曽ヶ端にキャッチされた。

　0-0で折り返した後半立ち上がり、互いに決定機が訪れた。鹿島は後半7分、右CKに合わせた岩政のヘディングシュートがクロスバーを直撃。広島もその直後、スルーパスに抜け出した佐藤のシュートがポストに弾かれ、跳ね返りを山崎が狙ったが、ゴールライン上で岩政がクリアした。

　両チームともに決定的な場面を生かせず、その後は再びこう着状態になった。鹿島は後半15分、大迫に代えてMFフェリペ・ガブリエルを投入し、フェリペがそのまま前線に入る。広島は同19分、高柳に代わってFW李忠成がピッチに入った。

　お互いに交代カードを切り、なんとかリズムを変えようとするものの、試合は動かない。鹿島は後半30分、遠藤に代えてFW佐々木竜太を投入し、フェリペが中盤に下がった。

　0-0のまま終盤に入り、広島は後半45分、カウンターから佐藤、山崎とつないで、最後は李がシュートを放ったが、GKがキャッチ。鹿島も後半ロスタイム、新井場の左クロスをフェリペが折り返し、興梠がゴール前につめていたが、GK西川の好守の前にゴールを奪えなかった。

　結局、試合は0-0のまま終了。互いに決め手を欠き、勝ち点1を分け合った。

<写真>鹿島FW興梠
(取材・文　西山紘平)