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09年Jリーグ展望&J1順位予想(ゲキサカ記者・吉田太郎)

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J1:本命G大阪、対抗川崎もF東京に期待
 05年以降のJ1はいずれも鹿島、浦和、G大阪、川崎Fの4チームのうち2チームが2位までを独占している。その他14クラブに突き抜けた補強がなかった一方で“4強”の中で大きな戦力ダウンをしたクラブもなく、今年もこの4クラブが優勝争いの中心となりそうだ。

 ACL、天皇杯を制した昨シーズンのチームから大幅な戦力アップを図ったG大阪を優勝候補の筆頭に推す。昨季はFWバレーの退団後の公式戦10試合未勝利。攻撃サッカーを掲げながら得点力不足に悩むシーズンを送り、J1タイトル争いから遅れをとった。だが、今季へ向けて神戸在籍2シーズンで22得点のFWレアンドロとJ1通算45ゴールの韓国代表FWチョ・ジェジンを獲得。昨年、全北現代(韓国)で6得点に終わったチョ、アキレス腱痛を抱えるレアンドロともに不安要素はあるが、かつての所属クラブよりもゴールチャンスが大幅に増えそうな今季、大爆発する可能性もある。ACLで実績を残したFW山崎雅人や右MF佐々木勇人らも控えるだけに、両外国人ストライカーに加えて司令塔のMF遠藤保仁が無事なシーズンを送ることができれば、総得点が25減となり、8位に終わった昨季の雪辱は果たされるだろう。

 続くのは、得点力ではそのG大阪を上回る川崎Fと王者・鹿島か。昨季2位で総得点トップだった川崎FはFWジュニーニョ、北朝鮮代表FW鄭大世ら攻撃陣の能力の高さは疑う余地がない。今季も司令塔・MF中村憲剛のミドルレンジの“スルーパス”からゴールを量産していくだろう。ただし、キャンプでは新システムのテストがうまくいかず、守備の不安も消えていない。対外試合は苦戦。例年、やや取りこぼしの目立つチームだけに課題を克服できなければ“悲願”の初Vは難しい。対して勝負強さを発揮して連覇を果たした鹿島は、昨年と同じように接戦を競り勝っていくことができるかがポイントだ。得点王・FWマルキーニョスが健在でMF野沢拓也の復調も頼もしいところ。加えて“負けない強さ”は魅力だが、昨季はG大阪戦、川崎F戦、浦和戦のいずれも勝ち星を挙げていないだけに、快調に勝ち点を伸ばすチームが出てきた場合に対抗することができるか。

 ACLに出場しない浦和は日程的には上記のクラブに比べて有利。日本代表FW田中達也ら攻撃陣のタレントはV争いするだろうチームと何ら見劣りしない。内外で高い評価を受けているフォルカー・フィンケ新監督の元でカウンターサッカーからの脱却、パスサッカーへの移行を図ってきた。個々の能力の高さは周知の事実だが、戦術変更に伴い、守備面の安定性を欠くと昨年同様に苦しいシーズンとなるだろう。

 注目クラブは城福浩監督就任2年目の「ムービング・フットボール」F東京。昨シーズン終盤には鹿島、G大阪戦に連勝するなどポテンシャルの高さを示した。大きな補強はなかったが、ブラジル人ストライカー・カボレに赤嶺真吾らFW陣の活躍次第では強豪の仲間入りを果たす「飛躍」の一年となると思う。
 選手としては原口元気(浦和)らユース世代を代表するアタッカーの活躍が報じられているが、大学生ナンバー1・ストライカーの渡邉千真(横浜FM)の1年目に注目している。

 昨季の残留争いはかつてないほどハイレベルだった。戦力が拮抗し、かつてのように“袋叩き”されるようなチームがなくなってきているため、今年も混戦となりそうだ。ただ、J1初昇格の山形に加え、昨季、ギリギリまで残留争いを繰り広げた千葉、磐田も大幅な戦力アップが施されていない。開幕直前に中盤の核候補だったMFアルセウを欠いた柏に司令塔・小林大悟が移籍で抜けた大宮も厳しい戦いを強いられるのではないか。

J2:C大阪に続くのはJ1経験クラブ
 J1昇格争いの中心は昨季16得点と爆発した日本代表MF香川真司ら戦力充実のC大阪が一番手。東京V、札幌、仙台がこれに絡むだろうが、昨季終盤にMFアジエル、FWトゥットといった主力を欠きながら最後まで昇格争いに絡んだ湘南や後半戦に勝ち点を大きく伸ばした甲府に注目したい。

●J1順位予想
1位:G大阪
2位:川崎F
3位:F東京
4位:鹿島
5位:浦和
6位:清水
7位:名古屋
8位:神戸
9位:横浜FM
10位:広島
11位:京都
12位:新潟
13位:大分
14位:大宮
15位:磐田
16位:柏
17位:千葉
18位:山形

●吉田太郎
スポーツ新聞社勤務を経て現在はゲキサカで記者をつとめている。主にJリーグ、高校、大学サッカー、各ユース世代代表取材を続けており、とくに若い世代の選手への理解が深い。現在、4月刊行予定「中村憲剛の技術書」の構成、分析を担当している。

感想はこちらまで。


読者のご意見
「ガンバ、フロンターレの開幕前の不出来をみると苦戦が予想される。
降格は山形が第一候補だろうが、期待のアルセウは長期離脱だがちばぎんカップの出来を見ても柏が16位になるとはありえない」ヤタオ

「今年のアルビは大島の加入によってFWはだいぶたのもしくなりましたよ、でも、やっぱり、貴章のゴールみたいです」みかづき

「千葉の降格予想はおかしい!!千葉は例年オフシーズンに主力選手を引き抜かれてチーム構想が固まらないまま開幕を迎えていたが今年は選手が引き抜かれるどころか補強に成功していてミラー監督のもとチームが固まっているので今年の千葉は去年のように残留争いには関わらないはず!!」ジェフマニア

「どの記者さんたちよりも東京に注目をおいてくれてとても嬉しかったです。
3位と予想してくれて、その期待に応えられるチームであってほしいと思いました。本当にこのように東京に期待を寄せてくれる方は少なく、チームでも他のチームに期待を寄せている人を驚かせたいとも思っているようで、東京には本当に頑張ってもらいたいと思いました。」ChouChou

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