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W杯出場に感激の鄭大世「初めて勝者になれた」

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[6.20 J1第14節 川崎F 2-0 大分 等々力]

 44年ぶりのW杯出場を決めたW杯アジア最終予選・サウジアラビア対北朝鮮戦(サウジアラビア)から前日19日に日本へ戻った北朝鮮代表FW鄭大世(川崎F)はこの日、体調面を考慮されてベンチ入りせずにスタンドから試合を見守った。チームメイトの勝利を見届けると笑顔を見せながら会場を後に。自らの車へ向かう途中は、「テセ、おめでとう」というサポーターからの祝福に手を振りながら応えていた。

 07年夏の代表初選出から2年。代表デビュー戦となった07年の東アジアサッカー選手権予選(マカオ)では周囲、相手とのレベル差を体感してか「早くフロンターレの練習に戻りたい」ともこぼしていた鄭だが、それから2年で迎えたW杯出場に「信じられない」という言葉を連発していた。
 川崎Fを含めてもこれまでのサッカー人生は無冠だった。「今回、こういう経験をしたことは幸せだったと思う。(W杯の出場権をつかんで)初めて勝者になれた。これ以上のものはない」と感激。そして「この勢いをチームにもっていきたい」と出場予定のACL・G大阪戦(24日、万博)を見据えていた。

 「こんなに早く出られると思っていなかった」というW杯まであと1年間。「サッカー人生の階段をひとつ上った気がする。ただ、今のままでは自分は世界に通用しない。自分でもっと厳しさをもってやっていかないといけない」と引き締めた25歳のストライカーはクラブ、代表でさらなる成長を目指す。

<写真>中村とともにスタンドで試合を観戦する鄭
(取材・文 吉田太郎)

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