鹿島追撃ならず…2位・3位決戦は痛み分け
[8.30 J1第24節 川崎F1-1清水 等々力]
J1第24節は30日、各地で3試合を行い、等々力陸上競技場では2位川崎フロンターレと3位清水エスパルスが対戦。前日29日に首位の鹿島が敗れたこともあり、優勝争いの行方を大きく左右する2位・3位決戦は、後半32分にDF岩下敬輔のゴールで清水が先制したが、川崎Fも後半ロスタイムにDF伊藤宏樹が劇的な同点ゴールを決め、1-1の痛み分けに終わった。
川崎Fは東アジア選手権準決勝大会から戻ったばかりのFW鄭大世をベンチスタートに温存。元清水のFW矢島卓郎がFWジュニーニョと2トップを組み、右MFに田坂祐介、左MFに中村憲剛が位置した。
清水は5-1で大勝した前節の磐田戦と同じメンバー。日本代表FW岡崎慎司とFWヨンセンの好調コンビが2トップを組んだ。
[スタメン&布陣はコチラ!!]
前半1分、川崎Fはいきなりビッグチャンスをつかむ。矢島が左サイドを突破し、フリーで走り込んだジュニーニョに折り返したが、ジュニーニョはシュートを浮かしてしまう。
ヒヤリとさせられた清水だが、その後は試合の主導権を握る。中盤でミスを連発する川崎Fに対し、連動したプレスでボールを奪い、ショートカウンターにつなげてチャンスを量産した。
川崎Fは前半13分、矢島が負傷し、鄭大世と交代。試合開始早々のアクシデントで、中1日で3試合をこなしてきた鄭大世を予定より早く投入せざるを得なくなった。
清水は岡崎とヨンセンが前線で起点になり、リズムをつくる。さらに前半15分にはDF市川大祐、同24分には太田宏介がミドルシュートを放つなど両サイドバックも攻撃参加し、分厚い攻撃を見せた。
しかし、GK川島永嗣が好セーブを連発する川崎Fは我慢強く耐え続ける。清水は前半40分、MF兵働昭弘の左CKにフリーのDF岩下敬輔が頭で叩き付けたが、ここも川島がゴールを死守。前半は0-0で折り返した。
後半に入っても清水ペースは変わらない。後半14分にはきれいなサイドチェンジから太田と兵働で左サイドを崩し、ゴール前の枝村にパスが渡ったが、左足のシュートは浮かしてしまう。
川崎Fは後半10分に田坂を下げ、FWレナチーニョを投入。3トップに変更し、なんとか攻撃の糸口を探すが、清水の勢いに押され、なかなかチャンスをつくれない。
清水も攻め疲れか、押し込みながらゴールを奪えない時間が続く。後半22分に兵働をMFマルコス・パウロ、同29分に枝村をMF藤本淳吾に代え、攻撃を再活性化させると、ついに川島の牙城を破った。
後半32分、マルコス・パウロが中盤で中村からボールを奪い、右サイドに展開。市川が正確なクロスをゴール前に送ると、DFと競り合った岡崎の背後からフリーで待ち構えていた岩下が渾身のヘッド。シュートに反応していた川島は手でボールに触れたものの、勢いを止め切れず、清水が待望の先制点を奪った。
リードを許した川崎Fはここからようやく反撃する。しかし、後半45分、レナチーニョの右クロスのこぼれ球を狙ったDF森勇介のシュートは右ポストを直撃。このまま試合終了かと思われたが、後半ロスタイム、奇跡の同点ゴールが決まった。
左サイドから中村が上げたFKにDF伊藤宏樹が打点の高いヘディングで合わせ、起死回生の同点弾。敗色濃厚の中、川崎Fが執念で同点に追い付き、1-1で引き分けた。
<写真>後半ロスタイムに追いつかれ、しゃがみ込む清水FW岡崎慎司(右)。左は川崎FのDF菊地光将
(取材・文 西山紘平)
▼関連リンク
勝ち切れない清水、失点につながるファウルに岡崎は「悔い残る」
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選手コメント
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川崎Fは東アジア選手権準決勝大会から戻ったばかりのFW鄭大世をベンチスタートに温存。元清水のFW矢島卓郎がFWジュニーニョと2トップを組み、右MFに田坂祐介、左MFに中村憲剛が位置した。
清水は5-1で大勝した前節の磐田戦と同じメンバー。日本代表FW岡崎慎司とFWヨンセンの好調コンビが2トップを組んだ。
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前半1分、川崎Fはいきなりビッグチャンスをつかむ。矢島が左サイドを突破し、フリーで走り込んだジュニーニョに折り返したが、ジュニーニョはシュートを浮かしてしまう。
ヒヤリとさせられた清水だが、その後は試合の主導権を握る。中盤でミスを連発する川崎Fに対し、連動したプレスでボールを奪い、ショートカウンターにつなげてチャンスを量産した。
川崎Fは前半13分、矢島が負傷し、鄭大世と交代。試合開始早々のアクシデントで、中1日で3試合をこなしてきた鄭大世を予定より早く投入せざるを得なくなった。
清水は岡崎とヨンセンが前線で起点になり、リズムをつくる。さらに前半15分にはDF市川大祐、同24分には太田宏介がミドルシュートを放つなど両サイドバックも攻撃参加し、分厚い攻撃を見せた。
しかし、GK川島永嗣が好セーブを連発する川崎Fは我慢強く耐え続ける。清水は前半40分、MF兵働昭弘の左CKにフリーのDF岩下敬輔が頭で叩き付けたが、ここも川島がゴールを死守。前半は0-0で折り返した。
後半に入っても清水ペースは変わらない。後半14分にはきれいなサイドチェンジから太田と兵働で左サイドを崩し、ゴール前の枝村にパスが渡ったが、左足のシュートは浮かしてしまう。
川崎Fは後半10分に田坂を下げ、FWレナチーニョを投入。3トップに変更し、なんとか攻撃の糸口を探すが、清水の勢いに押され、なかなかチャンスをつくれない。
清水も攻め疲れか、押し込みながらゴールを奪えない時間が続く。後半22分に兵働をMFマルコス・パウロ、同29分に枝村をMF藤本淳吾に代え、攻撃を再活性化させると、ついに川島の牙城を破った。
後半32分、マルコス・パウロが中盤で中村からボールを奪い、右サイドに展開。市川が正確なクロスをゴール前に送ると、DFと競り合った岡崎の背後からフリーで待ち構えていた岩下が渾身のヘッド。シュートに反応していた川島は手でボールに触れたものの、勢いを止め切れず、清水が待望の先制点を奪った。
リードを許した川崎Fはここからようやく反撃する。しかし、後半45分、レナチーニョの右クロスのこぼれ球を狙ったDF森勇介のシュートは右ポストを直撃。このまま試合終了かと思われたが、後半ロスタイム、奇跡の同点ゴールが決まった。
左サイドから中村が上げたFKにDF伊藤宏樹が打点の高いヘディングで合わせ、起死回生の同点弾。敗色濃厚の中、川崎Fが執念で同点に追い付き、1-1で引き分けた。
<写真>後半ロスタイムに追いつかれ、しゃがみ込む清水FW岡崎慎司(右)。左は川崎FのDF菊地光将
(取材・文 西山紘平)
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