beacon

まさかの"雨天中止"に怒り爆発、鄭大世「ふざけるな」

このエントリーをはてなブックマークに追加
[9.12 J1第25節 鹿島 中止 川崎F カシマ]

 目の前の現実が受け入れられなかった。後半29分で中断された試合は、約30分後、ピッチコンディション不良のため中止が決定。首位の鹿島に3-1とリードし、勝利を目前にしていた川崎フロンターレの選手は当然、不満と怒りを隠せなかった。

 MF中村憲剛は「全然(試合を)できたでしょ。雨が降ってもやるのがサッカーじゃないの?」と、まったく納得いかない様子だった。それもそのはずだ。雨で試合が中止になるのは前代未聞。しかも試合は残り16分しかなかった。

 確かにピッチ上に水が浮き、ボールはまったく転がらなかったが、「できないなりに、うちも鹿島の選手も浮き球を使ってやっていた」と力説した。

 約30分間の中断中は「みんなで集中して、鹿島が残り15分でどう来るかシミュレーションしていた」という。ところが、マッチコミッショナー、審判団の判断は試合中止。「やると思っていた。ビックリした。“中止ってなんだろ”って…」。

 しかも、場内では「後日、0-0から再試合を行う」とのアナウンスが流れた。「そこが納得いかない。納得いかないというか、もう何て言ったらいいのかが分からない」と憤然とした表情だった。

 2得点を挙げたFW鄭大世は中止決定後、ピッチ上に一時座り込むなど怒りを爆発させた。「納得できるわけないでしょ。ふざけるな。どこの世界にこれで中止になるところがあるんだ。もっとひどいピッチコンディションでやっているところだってある。こんなんで中止はおかしい」とまくし立てた。

 結局、この試合をどう扱うかは15日の理事会で最終決定することになった。中村は「冷静な判断を待ちたい」と期待し、鄭も「まだ終わってない。0-0から試合が始まるなんて思ってないし、納得できない。選手の意見も通るべき。川崎側の意見もくみ取ってJリーグには考えてほしい。“ノーゲームで最初から”なんて普通じゃない」と語気を強めた。

(取材・文 西山紘平)

TOP