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広島はワースト7失点大敗も「差は感じていない」

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[10.25 J1第30節 川崎F7-0広島 等々力]
 サンフレッチェ広島はクラブワーストの7失点と悔しい敗戦を喫した。前半25分にDF森脇良太が退場して1人少なくなったうえ、その後も優勝の可能性が残っていたために攻勢に出たところ、カウンター攻撃の餌食となった。
 ペトロヴィッチ監督は「痛い敗戦だった。ただ、私は今日、いいゲームが見られたと思います。我々は今日どうしても勝ちに行きたかった。我々は早い段階で1-0とリードされてしまった。その中、同点にするチャンスはあったんですが、そういった中でレッドカードをもらい一人退場になった。レフリーがうちの選手に一つ目のファールでカードを出し、その後すぐにイエローカードを出してレッドカードになった。良い悪いは私自身にはわかりませんが」とジャッジへの不満を口にした。
 大敗にも選手たちは下を向いてはいなかった。FW佐藤が「1人少ない中で全員がハードワークした。こういう結果になったが、前を向いてやりたい」といえば、MF柏木も「おれはきょうは後悔していない。7点やられても(勝たないと)一緒やから。2、3点取られたから、攻めにいかないといけなかった」と守りに入らず、チーム全体で攻めにいった姿勢に一定の満足感を示した。
 たしかに一人少なくなってからも、広島は持ち前の細かいパスで中盤を作り、攻め込む時間帯もあった。後半はさすがに運動量の問題や、川崎Fが攻め気を利用して上手く攻めてきたため大量失点したが“らしさ”は発揮した。「首位との差? 差は感じなかった。まあ、ちょっとした差はある。それを埋めるには時間がかかると思うけど」と柏木がいえば、DF槙野も「結果を見た人は大差がついて川崎Fがすごいというイメージだと思うけど、ぼくたちの(攻撃)サッカーができていた。やれる自信はある」と胸を張った。
 首位川崎Fとの勝ち点差は9に広がり、J1昇格即優勝の偉業は果たせそうにない。現実的にACL出場の3位以内を目指すことになりそうだが、攻撃サッカーという理想を貫いたうえで、目標を勝ち取るつもりだ。
<写真>大敗に腰を落とす広島FW佐藤
(取材・文 近藤安弘)

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