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負傷欠場の石川も歓喜の輪に、「優勝を当たり前に」

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[11.3 ナビスコ杯決勝 F東京2-0川崎F 国立]

 左膝前十字靭帯不全損傷、左膝外側半月板損傷で離脱中のFC東京MF石川直宏もスタンドから優勝の瞬間を見届け、試合後はピッチに下りてチームメイト、サポーターとともに喜びを分かち合った。

 「いい流れでサッカーをしていた。5年前とは違う展開でしたね。勝って、うれしいです」。04年の浦和との決勝は前半29分に退場者を出し、数的不利の苦しい展開から0-0のままPK戦にもつれ込む死闘となった。5年前は先発フル出場で優勝に貢献した石川だったが、今回はスタンドから見守るしかなかった。チームの力になれない悔しさを押し殺しながら、とにかくチームの勝利だけを信じていた。

 5年前の決勝、今回の決勝、両方に先発したのはDF今野泰幸だけ。メンバーが様変わりし、世代交代を遂げたチームが勝ち獲った栄冠に「若いメンバーが加わって、勝てたことに意味がある。若い選手はまた優勝したいと思う気持ち、飢えを持つことが大切。優勝が当たり前にならないと」とさらなる高みに視線を向け、「自分も早くサッカーがやりたくなった」と白い歯をこぼしていた。

(取材・文 西山紘平)

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