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[ACL]"一発勝負"の弱さ、鹿島はまたも"脱内弁慶"ならず

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[6.24 ACL決勝T1回戦 鹿島2-2(PK4-5)FCソウル カシマ]

 負けてはならない、絶対に負けたくない一戦だった。鹿島アントラーズにとって3月15日の新潟戦以来、公式戦17試合ぶり、実に101日ぶりとなる敗戦は、あまりにも痛恨だった。

 「今年はJリーグとともにACLに懸ける思いも強かった。すごい悔しい」。一時は勝ち越しとなるゴールを決めたMF青木剛はショックを隠せなかった。J連覇を成し遂げた王者は今季、前人未到のリーグ3連覇とともにACL制覇を最大の目標に掲げていた。しかし、その悲願はベスト16であっさりと打ち破られた。

 「去年もそうだったけど、これからはJリーグしかない。何が何でも3連覇して、またACLの舞台に戻ってこれるようにやっていきたい」。そう必死に気持ちを切り替えたが、28日の大分戦に話題が及ぶと、「今、Jリーグの話をするのはきついというか…」と言葉が出てこなかった。

 昨季は準々決勝でアデレード・Uに2試合合計1-2で敗戦。準々決勝とはいえ、今年とは大会規模が違ったため、グループリーグ突破後の決勝ラウンド初戦という意味では今回の決勝トーナメント1回戦と同じだった。

 2年連続で露呈した“一発勝負”での勝負弱さ。「90分では負けていないし、うちは10人だったけど、チャンスもつくっていた。去年よりは突破が近づいたと思うし、あと一歩のところだった」。青木はそう強がったが、国内では圧倒的な強さを見せながら、舞台がアジアになると途端に勝負弱さを見せる“内弁慶”は、今季も克服することができなかった。

<写真>PK戦前に円陣を組む鹿島イレブン。勝利への強い思いも・・・
(取材・文 西山紘平)

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