beacon

[高校MOM175]矢板中央MF島野一也(2年)_ケガもインフルも乗り越えて

このエントリーをはてなブックマークに追加

[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.5 全国高校選手権準々決勝 広島観音1-2矢板中央 駒場]

 矢板中央(栃木)のMF島野一也(2年)が大仕事をやってのけた。後半8分、負傷を抱えるDF鈴木集(3年)に代わってピッチに入ると、ボランチの位置で攻守に動き回り、チームを活性化。後半16分、MF益子直樹(3年)のドリブル突破からこぼれ球を左足で押し込み、値千金の同点ゴールを決めると、同30分、今度は絶妙なスルーパスで益子直の決勝点をアシストした。

 満身創痍だった。本来はレギュラーの島野だが、山梨県大会の1回戦で左足首を負傷。昨年12月10日ごろには新型インフルエンザも発症し、約1週間、自宅療養を余儀なくされた。

 「メンバーから外されると思っていた」。全国選手権直前に襲ったアクシデント。左足首の状態も思わしくなく、この日も痛み止めを飲んでのプレーだった。その中でも登録メンバー25人に選び、試合でも起用してくれた高橋健二監督の期待になんとしても応えたかった。

 「出たら何かやってやろうと思っていた。今日は自分が決めそうな気がしていた。使ってくれた監督に感謝したい」。プレー中は気にならないという足首も試合後は痛み出すという。大会が終われば、手術を受ける予定だ。だが、その前にあと2試合ある。後半勝負がスタイルの矢板中央のカギを握るスーパーサブが、国立でも暴れ回る。

<写真>後半16分、同点ゴールを決めたMF島野一也

(取材・文 西山紘平)

特設:高校サッカー選手権2009

TOP