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[MOM186]青山学院大FW武富尚紀(4年)_シュートにこだわる主将が流経大沈める3発

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.4 総理大臣杯関東予選2回戦 流通経済大1-3青山学院大 時之栖G]

 全国切符をかけた大一番で圧巻のハット。FW武富尚紀主将(4年=浦和ユース)の3発がタレント軍団・流通経済大を沈めて青山学院大を全国へと導いた。まずは前半16分、左CKを中央のCB中村周平が頭でそらすと、ファーサイドで待ち構えていた背番号11が左足で先制ゴールを流し込む。これで火のついた武富はさらに22分、左サイドからつながってきたボールを右中間で受けると技ありの右足コントロールショットをゴール右隅へねじ込んだ。

 強豪・流経大に浴びせた2発のパンチでチームを勢いづけた主将は、試合を決定付ける役割も果たして見せた。2-1で迎えた後半32分には右中間、ゴールまで40mほどの位置でパスを受けるとドリブルで一気にスピードアップ。マークを振り切ってPAへ侵入すると、渾身の右足シュートをゴールへ突き刺した。

「自分はゴールに向かうことを常に意識している、遠くからどんどん打っていくことが持ち味でして、FWとして怖さを出すためにはシュートをどんどん打っていくことが一番だと思う。そうすればDFも食いついてきて、(ラストパスだったり)違うこともできると思う。だからまずはどんな体勢からでもシュートを打つこと。自分がどんどんチャレンジしていけば、下(級生)もチャレンジしていくと思うし、まずは自分が変えていこうかなと思っている」
 
 昨年チームは5年ぶりの関東1部リーグで11位に終わり、2部降格。主将となった今季、チーム全体を見る一方で武富はFWとしてのどん欲さに欠けていることに気づいた。自分の特長を再確認し、自分がチャレンジしてチームを引っ張っていくことを決意。歓喜の90分間の後、本人はチームメートへの感謝を何度も口にしていたが、最前線で自らの姿でチームを引っ張った武富の存在が全国切符獲得には欠かせなかった。

 浦和ユース時代では現トップチームのMF山田直輝やDF濱田水輝、DF高橋峻希らと同期。「自分がみんなのプレーを見て刺激を受けてきたので、今度は自分がその刺激を与える立場になりたいと思っている。どんどん活躍をして刺激を与えていきたい」。この日はインパクトを十分に残す3発。ただ目標の全国制覇のために満足せずにどん欲にシュートを打ち続ける。

[写真]後半32分、青山学院大FW武富が右足シュートを決めてハットトリック達成
(取材・文 吉田太郎)

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