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オーストラリアvs日本 試合後のザッケローニ監督会見要旨

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[6.12 W杯アジア最終予選 オーストラリア1-1日本 ブリスベン]

 W杯アジア最終予選は12日、第3節を行い、日本代表はアウェーでオーストラリア代表と対戦し、1-1で引き分けた。後半10分にオーストラリアのDFミリガンが退場。数的優位に立った日本は後半20分、DF栗原勇蔵の2戦連発弾で先制したが、同25分にPKで追いつかれる。後半44分には栗原が2枚目の警告で退場。そのまま1-1で試合終了となり、3連勝はならなかったが、敵地で勝ち点1を獲得し、6月の3連戦を2勝1分で終えた。

以下、試合後の監督会見要旨

アルベルト・ザッケローニ監督
「タフな試合になるのは想定内だったし、オーストラリアが真剣に挑んでくることも想定内だった。2つの異なるタイプのチームの対戦だった。我々はコンビネーションプレー、相手はパワープレー、フィジカルの強さを生かしたプレーをしてきた。高さを生かすプレーを相手はやってきたが、我々はスペースのあるところにボールを運ぼうとした。フィジカルコンディションが原因か、ピッチコンディションが原因かは分からないが、なかなかスペースにボールをスピーディーに運べなかった。
 我々が苦労させられたのは2つある。試合開始直後は、相手のロングボールからのセカンドボールを拾えない時間帯が続いた。2つ目はロングボールを放り込まれたときの対応。試合開始直後は危ないシーンもあったが、その後は我々の方が危険なプレーをしていたと思うし、相手を押し込むことができた。PKのシーンはリアルタイムで判断できなかったし、映像でも見ていない。ただ、あれも相手がハイボールを入れてきたところで、オーストラリアはそれしかしてこなかった」

―勝ち点2を落としたか、それとも勝ち点1を手にしたか?
「W杯に行く有力候補との対戦で、しかもアウェーだった。引き分けでもいいとも考えられるが、試合の流れを見ると、そうとも言い切れない。相手も集中して戦ってきたが、我々はその上を行き、先制する形もつくれた。残念という気持ちのほうが強い。オーストラリアを称えたい。高い集中力で戦い抜いたと思う。ピッチコンディションはお互いに同じ条件だが、相手の方が慣れている印象があった。相手はほとんどミスがなかった」

―この試合でポジティブな点は?
「アウェーでも数多くのチャンスをつくれたことは評価できる。相手がロングボールを入れてきて、我々はボールの取りどころが低くなってしまったが、そこからでも攻撃に転じることができた。毎回、攻撃のために100mぐらいの距離を走らないといけなかったが、それを継続的にできたことは評価したい。選手のパフォーマンスには満足している」

―6月の3連戦で勝ち点7を取ったが?
「我々は常に勝つためにプレーしている。当然、勝ち点9を目指していたし、それに近づいた時間もあったが、CKからのPKで失点してしまった。選手を信頼しており、勝ち点7は当然ぐらいに思っている。勝ち点7という事実より、それをいかに勝ち取ったかというプロセスを評価したい」

―数的優位の時間が長かったが勝ち切れなかった要因は? 相手がロングボールで来ることは分かっていたと思うが、立ち上がり対応できなかったのは?
「PKの前のCKを与えたのは、不用意なバックパスから始まったものだった。今日の試合で不用意なプレーはその一つだけだったが、それがPKのシーンにつながった。
 オーストラリアがハイボールの競り合いで日本より有利なのは分かっていた。逆に我々はグラウンダーのボールをつないでいけば有利だと思っていた。それだけの話だと思う」

―審判の判定については? 9月のイラク戦はDF3人が出場停止になるが?
「レフェリングについてはコメントしたくない。DFラインには背の高い選手がそろっているし、そのメンバーで準備する。経験の面では多少足りないところもあるが、クォリティーが高く、信頼できる守備陣がそろっている」

(取材・文 西山紘平)

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