[6.17　F第2節大分4-1 神戸 代々木第一]

　Fリーグ2012は17日、代々木第一体育館で第2節を迎え、第1試合ではバサジィ大分がデウソン神戸と対戦した。互いに攻撃力が持ち味の両チームの激突は、前半11分にFP西谷良介のゴールで神戸が先制するが、大分も17分にFP仁部屋和弘の得点で試合を振り出しに戻した。後半に入ると、試合は大分ペースで進む。迎えた後半8分にはFP白方秀和が得点を挙げ、大分が逆転した。さらにオウンゴールで1点を加えた大分は、相手のパワープレーのカウンターから、FP奥田亘がダメ押しゴールを決め、4-1で連勝を飾った。

　前日に行われた開幕戦で、府中に3-2で勝利した大分は連勝を目指す。一方の神戸は、大阪に1-3で敗れている。神戸は立ち上がりからFP鈴村拓也が積極的にゴールを狙っていく。しかし、大分のGK定永久男が強烈なシュートも弾き、得点を許さない。

　個人技の高い選手が多い大分は、ドリブルからチャンスをつくり出す。5分にはFP白方秀和が右サイドを突破し、際どいシュートを放つ。これはゴール左に外れたが、大分も徐々にリズムをつかんでいく。同10分には大分FPチーニョが神戸のミスからボールを奪い、シュートを放ったが日本代表GK冨金原徹に防がれる。

　前半11分、神戸が先制点を挙げる。大分のFP小曽戸允哉が足を滑らせながら出したパスがミスとなり、FP西谷良介がカット。ゴール右上に突き刺し、1-0と神戸がリードした。

　16分には高いエリアでボールを持った大分のFP仁部屋和弘がシュートを打つが、ボールは左に外れる。17分には神戸もFP江藤正博が得意の左足でシュートを放ったが、GK定永が体に当てたボールは右ポストに当たり、追加点にはならなかった。その直後のプレーで大分は同点に追いつく。左サイドからの折り返しを仁部屋が決め、1-1と試合を振り出しに戻した。

　前半19分には大分のゴール前にこぼれたボールを、神戸のFP稲田瑞穂が詰めたが、シュートは左に外れる。直後にも稲田はPA内でシュートを放ったが、これもGK定永に防がれた。このまま前半は1-1で折り返す。

　後半、良い入りを見せたのは大分だった。2分には小曽戸がシュートを放つが、ボールは冨金原の右足に止められる。後半3分にはFP岡崎チアゴがGKの位置を見て自陣からロングシュートを狙う。シュートは惜しくも右に外れたが、積極性と良い判断のプレーだった。

　後半8分、大分は速攻から数的優位をつくるとFP田村龍太郎のシュートをGKが防いだところに詰めた白方がボールを押し込み、大分が逆転する。後半15分には江藤、須藤、FP山元優典が立て続けに大分ゴールを狙ったが、GK定永がシャットアウト。攻撃の手を強める神戸に対し、大分は速攻のチャンスを得る。3対1の局面をつくると、右サイドからFP中村友亮の折り返しが1人で対応していた山元に当たって、ゴールへ入り、大分がリードを2点に広げた。

　後半18分、神戸は須藤をGKにし、5人で攻撃に出るパワープレーを仕掛ける。同19分には左からの折り返しに原田が飛び込んだが、胸に当たったボールはわずかにゴール左へと外れて行った。残り時間が48秒となったところで、大分はタイムアウトを取って守備を確認する。そして残り24秒、大分はボールを奪うとカウンターから奥田が鮮やかなループシュートを決めて、4-1と試合を決めた。

　この試合のMVPには、再三にわたる好セーブを見せ、最少失点に抑えた大分のGK定永が選出された。試合後のインタビューに応じた定永は「昨年はスタートが悪かったので、今年はこれを続けて行きたいと思います。2試合連続の逆転勝利は、チームの力が出ているからだと思います。選手がハードワークできて、頑張って戻ってDFしてくれますし、良い攻撃もできているので、それが得点にもつながっていると思います。僕はミスをしないこと、コーチングをすることを意識しています。FPが100%ならGKは500%くらいの集中力でやっていきたいと思います。優勝を目指してやっていくこと。個人としては最少失点を目指して頑張っていきたいと思います」とコメントしている。

　この後、第2節・第2試合のシュライカー大阪対ペスカドーラ町田の一戦は、12時5分にキックオフする。

第2節 第1試合の結果
バサジィ大分 4-1 デウソン神戸
[バ]仁部屋和弘(17分)、白方秀和(28分)、オウンゴール(35分)、奥田亘(40分)
[デ]西谷良介(11分)

第2試合　シュライカー大阪–ペスカドーラ町田　12:05KO
第3試合　アグレミーナ浜松-エスポラーダ北海道　15:00KO
第4試合　湘南ベルマーレ-名古屋オーシャンズ　17:05KO
第5試合　バルドラール浦安―府中アスレティックFC　19:10KO

(取材・文　河合拓)