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スペインがPK戦を制し、EURO初の連覇に王手!!

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[6.27 EURO準決勝 ポルトガル0-0 PK2-4スペイン ドネツク]

 EURO2012(欧州選手権)は27日、準決勝の1日目を行った。ポルトガルは速攻から多くのチャンスをつくったが、シュートを枠に飛ばすことができず。90分を0-0で終える。延長に入ると、スペインが何度もゴールに迫ったが、得点は挙げられなかった。今大会2度目のPK戦では、ともに1人目が外す波乱のスタート。4人目のDFブルーノ・アウベスのシュートがクロスバーに嫌われたポルトガルに対し、スペインは4人全員が成功。PK戦を4-2で制したスペインが、2大会連続4回目の決勝進出を決めた。スペインは7月1日の決勝で28日に行われる準決勝・第2試合のドイツvsイタリアの勝者と対戦する。

 スペインのビセンテ・デル・ボスケ監督は、MFセスクを外し、今大会これまで出場機会のなかったFWアルバロ・ネグレドをスタメンに抜擢した4-3-3を採用した。

 一方のポルトガルも、21日の準々決勝・チェコ戦(1-0)からの変更は一人。同試合で負傷したFWエルデル・ポスティガを外し、FWウーゴ・アルメイダをスタメンで起用している。

 序盤から、ショートパスをつなぐ遅攻に出るスペイン、前線のアルメイダやFWクリスティアーノ・ロナウドに一気のロングボールを入れる速攻のポルトガルという構図が明確になる。9分に最初の決定機をつかんだのはスペインだった。MFイニエスタが左サイドでワンツーを見せPA内に侵入し、ネグレドにパス。ボールがこぼれたところに右SBアルベロ・アルベロアが詰めてシュートを打ったが、ゴールマウスを捉えきれない。

 ポルトガルも左サイドから仕掛けるC・ロナウドが存在感を見せる。14分にゴール前にクロスを入れたかと思えば、その3分後には自ら倒されFKを獲得。角度のあまりない位置から直接狙ったが、シュートは壁に当たった。

 前半29分にはスペインも反撃に出る。ネグレドがPA内でボールをキープし、左サイドに展開。MFシャビ・アロンソを経由し、最後はイニエスタがゴールを狙ったが、シュートは惜しくもクロスバーを越えて行った。同31分にはポルトガルも前線からのプレスでボールを奪い取ると、即座にC・ロナウドに預ける。しかし、C・ロナウドの強烈なシュートは、ゴール左に外れて行った。このまま前半はポルトガルが多くのチャンスをつくったが、0-0のままで折り返す。

 後半もリズムをつかめないスペインは、9分にネグレドを下げて、MFセスク・ファブレガスをピッチに送り込む。しかし、流れは変わらずに、後半12分、13分とポルトガルはアルメイダがゴールを狙うが、得点は挙げられない。スペインは後半15分に2人目の選手交代を行う。MFダビド・シルバを下げて、MFヘスス・ナバスをピッチに送り出した。

 同22分にはGKが前進していたのを見たシャビ・アロンソが、自陣で得たFKから直接ゴールを狙ったが、左に逸れて行く。その1分後にはMFシャビがミドルシュートを放ったが、GKの正面を突いた。

 ポルトガルは同27分にC・ロナウドが倒されてFKを獲得する。C・ロナウドは強烈なシュートでゴールを狙ったが、ボールは上に外れた。後半36分にはポルトガルがアルメイダを下げて、FWネルソン・オリベイラを起用する。その6分後にはスペインが最後の交代枠を使い、シャビを下げてFWペドロ・ロドリゲスを投入する。そのまま0-0で試合は推移する中で、後半ロスタイムにもC・ロナウドが強烈なシュートでを放ったが、これもGKイケル・カシージャスの頭上を越えて行き、0-0で90分を終えた。

 延長に入ると、スペインがポルトガル人内でボールを回す時間が長くなる。延長前半13分には、最終ラインを抜け出したヘスス・ナバスがシュートを放つが、シュートは大きく外れる。その直後には左サイドからの低いクロスを、ゴール前に飛び込んだイニエスタがボレーで捉えたが、右に逸れて得点を挙げられない。延長前半のロスタイムには、直接FKをDFセルヒオ・ラモスが蹴り、ゴールを狙ったが、GKルイ・パトリシオの上を通過して行った。

 延長後半のキックオフ前に、ポルトガルはMFミゲル・ベローゾを下げて、MFクストディオを投入する。中盤が活性されたことで、ポルトガルも盛り返したが、シュートには持ち込めない。逆に7分にはPA内にヘスス・ナバスが侵入し、縦へ仕掛けてシュートしたが、ボールはDFにブロックされ、GKに抑えられた。

 キックオフから113分が過ぎたところで、ポルトガルはMFラウル・メイレレスに代えてFWシルベストレ・バレラをピッチに送り出し、交代枠を使い切った。延長後半9分には、スペインのペドロがポルトガルの最終ラインを突破しかけたが、戻ってきたDFにボールをクリアーされる。アタッキングサードで細かくパスをつなぎながら、サイドからクロスを入れるスペインだが、中央に長身の選手がいないため、フィニッシュにつなげられない。結局。120分をスコアレスで終え、試合の決着はPK戦に委ねられることとなった。

 PK戦の先行はスペイン。1人目のシャビ・アロンソのシュートはGKパトリシオが横っ飛びでセーブ。ポルトガルの1人目、MFジョアン・モウチーニョのシュートもGKカシージャスが止める。スペインの2人目、イニエスタとポルトガルの2人目DFペペはともにゴールを決めた。スペイン3人目のDFジェラール・ピケもきっちりゴール左に決めると、ポルトガルの3人目にはナニが登場。ゴール左上にシュートを突き刺し、2-2に持ち込む。スペインの4人目はDFのセルヒオ・ラモスは、チップキックを決めた。迎えたポルトガルの4人目はDFブルーノ・アウベス。このシュートはクロスバーに嫌われてしまう。決めればスペインの勝利が決まる5人目のキッカーはセスク。シュートは左ポストに当たり、ゴールの中に吸い込まれ、4-2でスペインが勝利した。

 C・ロナウド擁するポルトガルを退けたスペインは、史上初の大会連覇に王手をかけた。


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