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なでしこはスウェーデンとスコアレスドロー、F組2位で最終戦へ

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[7.28 ロンドン五輪F組 日本0-0スウェーデン コベントリー]

 日本女子代表(なでしこジャパン)は28日、ロンドン五輪グループリーグ第2戦でスウェーデン女子代表と対戦し、0-0で引き分けた。ともに第1戦で勝利したチーム同士の対戦。昨年の女子W杯準決勝では3-1で勝っているFIFAランキング4位のスウェーデンに対し、後半は何度も決定機をつくったが、決め切れず、勝ち点1を分け合った。日本とスウェーデンは1勝1分の勝ち点4で並び、得失点差でスウェーデンがF組首位をキープ。F組2位の日本は31日の最終戦で南アフリカと対戦する。

 日本は25日のカナダ戦(2-1)と同じ先発メンバーで、カナダ戦でゴールを決めたMF川澄奈穂美、MF宮間あやらが名を連ねた。2トップはFW大儀見優季(旧姓・永里)とFW大野忍の組み合わせで、カナダ戦同様、川澄が中盤の左サイド、宮間が右サイドに入った。
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 初戦は硬さも見られた日本だが、この日は出足よく、小気味いいパス回しで立ち上がりのペースを握った。前半13分には浮き球のボールを胸トラップした大儀見が左足ボレー。同14分にも川澄の横パスから大儀見が積極的にミドルシュートを狙った。

 ところが、日本は徐々に選手間の距離が遠くなり、パスミスも目立ち始める。スウェーデンはロングボールを使いながら速攻でチャンスをうかがうが、日本の守備陣も集中して跳ね返し、試合はこう着状態に入った。

 前半37分にはMF澤穂希からMF阪口夢穂へのパスがミスとなり、FWシェリンに奪われる。DF岩清水梓が対応するが、こぼれ球を拾ったMFセゲルがシュート。ここは何とかDF熊谷紗希が体を張ってブロックし、CKに逃れた。結局、日本は前半24分のDF鮫島彩のミドルシュート以降、シュートまで持ち込めず、リズムに乗れないまま前半をスコアレスで折り返した。

 後半開始2分、GK福元美穂からのロングフィードを大儀見が頭で落とし、川澄が左サイドを抜け出す。PA内左から右足でファーサイドを狙うが、シュートはGKが好セーブ。後半4分にも大野のスルーパスを受けた川澄がヒールで大野に戻す。左サイドを抜け出した大野のマイナスの折り返しにゴール前で澤が左足で合わせたが、惜しくもGKの正面。決定機を生かせなかった。

 前半と打って変わって試合はオープンな展開となり、スウェーデンも後半6分にDFスベンソンがシュート。ボールはPA内でブロックに入った熊谷の手に当たったようにも見えたが、主審は笛を吹かなかった。日本は後半14分、澤からのサイドチェンジに反応した宮間が右サイドから中に切れ込み、左足でシュート。これもいい形だったが、ゴール上に外れた。

 直後に日本が選手交代。澤に代えて五輪初出場となるMF田中明日菜を投入した。後半15分には田中から大儀見へスルーパスが通るが、大儀見のシュートはDFにブロックされた。同20分にも決定機。相手陣内でボールを奪った大儀見が大野に預けると、リターンパスを受け、ゴール前に抜け出す。GKと1対1になったが、大儀見の右足シュートはGKの正面を突いた。

 攻勢を強める日本は後半24分、宮間からのスルーパスに抜け出したDF近賀ゆかりが右サイドをえぐり、マイナスのクロス。大野が右足で合わせたが、シュートはミートせず、GKにキャッチされた。スウェーデンも後半26分、FWシェリンが個人技で熊谷をかわし、シュートまで持ち込むが、GK福元がキャッチ。互いにチャンスをつくるが、フィニッシュの精度を欠き、0-0のまま終盤に入った。

 日本は後半35分、大野に代わってFW岩渕真奈をピッチに送る。岩渕も五輪初出場と、次戦以降も見据えた采配を見せる佐々木則夫監督。後半37分にはこぼれ球を岩渕が狙うが、GKにキャッチされた。後半ロスタイムには大儀見に代えてFW安藤梢を投入し、最後のカードを切ったが、試合はそのまま0-0で終了。勝ち点1を分け合った。

(取材・文 西山紘平)

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