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大前のハットトリックで清水が4年ぶりの決勝進出

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 ナビスコ杯は13日、準決勝の第2戦を行い、アウトソーシングスタジアム日本平では清水エスパルスFC東京と対戦した。第1戦を1-2で敗れていた清水は、前半26分にFW大前元紀のゴールで1点を先制する。後半に入り、怒涛の攻撃を見せたF東京だが、ゴールを決められない。逆に後半18分には大前がこの日2点目のゴールを決めて、清水が2-0とリードを広げる。後半ロスタイムには大前がPKを決め、ハットトリックを達成。大前の活躍で3-0と勝利した清水が、4年ぶりの決勝進出を決めた。

 ホームの清水は、DF李記帝とMF河井陽介を出場停止で欠いた。4-3-3の布陣を採用した清水は、GKに林彰洋、最終ラインは右から石毛秀樹、平岡康裕、カルフィン・ヨン・ア・ピン、左SBに吉田豊。中盤はドイス・ボランチに杉山浩太と村松大輔、トップ下に八反田康平が入り、3トップは右に大前元紀、中央に金賢聖、左に高木俊之が入った。一方、日本代表に招集されたGK権田修一とMF高橋秀人を欠くF東京は、GK塩田仁史が先発し、DF徳永悠平がCBで起用された。最終ラインは右から椋原健太、徳永、森重真人、丸山祐市が入り、中盤の底には米本拓司と長谷川アーリアジャスール、2列目は右から石川直宏、梶山陽平、ルーカス。1トップにエジミウソンが入っている。

 立ち上がり、両チームともに慎重な立ち上がりを見せる。第1戦のアドバンテージのあるF東京は、守備を固めて速攻に出る。高い位置でボールを奪った前半9分には、MFルーカスの縦パスを受けたエジミウソンが、清水の最終ラインをかいくぐり、GKと1対1の場面を迎えるがシュートは左サイドネットに外れた。

 なかなかチャンスをつくれなかった清水は前半26分、セットプレーの流れから、こぼれたボールを右サイドでFW高木俊幸が拾い、ゴール前にクロスを入れる。これにFW大前元紀が合わせる。叩きつけたボールは、1バウンドしてGK塩田仁史が懸命に伸ばす手の上を越えて、ゴールに吸い込まれた。

 これで2試合を通じて2-2となり、アウェーゴールを挙げている清水が勝ち抜ける状況となった。F東京は両SBも攻め上がるようになり、前半45分にはMF梶山陽平が出したパスに、3列目から走り込んだMF長谷川アーリアジャスールが受けて、PA内へ運んだが、GK林彰洋が好セーブで防ぎ、清水が1-0とリードを守って前半を折り返した。

 後半に入り、F東京が猛攻を仕掛ける。開始20秒、PA内に侵入した長谷川のシュートがブロックされると、そのこぼれ球をルーカスが合わせる。しかし、これもDFにブロックされる。その直後のCKからDF森重真人、さらに4分にも梶山が左足でゴールを狙ったが、得点を挙げられない。

 後半12分にF東京はエジミウソンを下げ、MFヴチチェビッチを起用した。しかし、同18分、高木からのロングボールを受けた大前がDF丸山祐市との1対1を制し、この日、2点目のゴールを挙げてリードを広げた。後半24分にF東京はMF米本拓司に代えて、ケガから復帰したFW平山相太をピッチに送り出した。清水も後半29分、高木を下げて、MF小林大悟を起用している。同45分にもF東京は、石川を下げて、FW渡邊千真を起用した。ロスタイムに清水は、MF八反田康平を下げ、FW鍋田亜人夢を起用して時間を使う。

 後半ロスタイム、鍋田の突破を止めようとしたDF森重が退場となり、清水にはPKが与えられる。これを大前が決めて、第2戦は清水が3-0で勝利。第1戦を落としていたが、逆転で4年ぶりの決勝進出を決めた。ハットトリックの大前は「勝しかないと思っていました。最後のPKは亜土夢が頑張ってくれたので、亜人夢の点だと思いますし、他の2点もみんなで取った点なので良かった。決勝は僕の1年目のシーズンで大分に敗れているので、絶対に優勝しましょう!!」と、スタンドのファン・サポーターに呼びかけた。11月3日に、16年ぶりのナビスコ杯優勝を目指し、柏レイソル対鹿島アントラーズの勝者と対戦する。

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