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鹿島が柏を退け、2年連続の決勝の舞台へ…11月3日、連覇をかけて清水と対決

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[10.13 ナ杯準決勝第2戦 柏2-2鹿島 柏]

 ナビスコ杯は13日、準決勝第2戦を行った。第1戦を3-2で制した鹿島アントラーズがアウェーで柏レイソルと2-2で引き分け、2年連続の決勝進出を決めた。連覇のかかる決勝は11月3日に行われ、清水エスパルスと対戦する。

 ホームの柏はMF栗澤僚一を出場停止で欠き、代わってMF水野晃樹が出場した以外は、10日に行われた天皇杯3回戦の湘南戦(2-1)と同じメンバーで臨んだ。対する鹿島もMF小笠原満男が出場停止。しかし10日の天皇杯3回戦鳥取戦(2-1)でターンオーバー制を採用したため、DF青木剛、MF本田拓也、MF遠藤康以外は、6日のF東京戦(5-1)以来の先発となった。

 試合はいきなり激しい展開となった。前半3分、鹿島のDF新井場徹がミドルシュートを放てば、同5分には柏も水野がフリーで右足を振り抜く。ともにわずかに枠を外れたが、お互い気合の入った立ち上がりをみせた。

 だが先制点はあっさり決まる。前半12分、FW大迫勇也がPAの外からミドルシュートを放つと、すぐ前にいたDFに跳ね返される。だがこぼれ球を再び拾うと、DFとGKとの間に出来たスペースにスルーパス。斜めに走りこんだDFドゥトラが落ち着いて右隅に流し込み、アウェーの鹿島が先制に成功した。

 なおも勢いづく鹿島は前半24分、柏のCKのボールを拾うと、遠藤がドリブルで持ち上がる。ハーフウェーラインを超えると右サイドのドゥトラに展開。ドゥトラはすかさず前線のスペースにスルーパス。するとオフサイドラインぎりぎりで抜け出した大迫が、GKとの1対1を制した。12日に日本代表がフランス代表相手に見せたカウンターばりの攻撃で追加点を奪ってみせた。

 だが決勝に勝ち上がるためには負けの許されない柏も反撃。FW田中順也が倒されて得たFKをMFジョルジ・ワグネルが直接ねじ込み、1点差に詰め寄る。さらに直後のプレーでMF茨田陽生がPA内でドゥトラを倒してしまい、鹿島にPKを与えるが、大迫のPKをGK菅野孝憲が横っ飛びセーブ。跳ね返りの大迫のシュートも大きく枠上に外れた。ピンチを迎えた柏だったが、なんとか1点差のままハーフタイムを迎えた。

 柏は後半開始と同時に水野に代えてFWネット・バイアーノを投入。後半8分には接触プレーでDF近藤直也に代わってDF増嶋竜也を投入するというアクシデントに見舞われるが、後半17分には茨田に代えてMF澤昌克を投入し、より攻撃的布陣を敷いて得点を奪いに行く。

 だが後半18分に左クロスにネット・バイアーノが飛び込み、こぼれ球に工藤が詰めるが、GK曽ヶ端準に体に当てて防がれるなど、なかなか同点弾を奪えないまま、焦りばかりが募り、時間だけが刻々と流れていく。

 対する鹿島も追加点が遠い。ハーフタイムにジョルジーニョ監督に「平常心で戦え」と送りだされたイレブンは守りを固めながら、チャンスを伺う。後半27分、オーバーラップしたDF西大伍がアーリークロスを入れるが、飛び込んだドゥトラとMF柴崎岳には合わない。同28分にはドゥトラが豪快にミドルシュートを放つが、菅野の横っ飛びセーブに防がれた。ダメを押したい鹿島だが、なかなか奪うことが出来ない。

 後半37分に混戦の中、柏のシュートがゴールポストを叩くなど惜しいシーンもあったが、お互い体を張った守りで跳ね返す。鹿島は後半40分にドゥトラに代えてMF増田誓志を投入する。同45分にもMFレナトに代えてMF本山雅志を投入するなど、落ち着いた試合運びを見せる。ロスタイムにネット・バイアーノにゴールを許し、2-2とされるが、鹿島が2戦合計5-4で制して、2年連続のナビスコ杯のタイトルにまた一歩前進した。

(取材・文 児玉幸洋)


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