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ヨルダン戦前哨戦は辛勝…岡崎&ハーフナーのゴールでカナダに競り勝つ

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[3.22 国際親善試合 日本2-1カナダ ドーハ]

 日本代表は22日、カタール・ドーハのハリファスタジアムでカナダ代表と国際親善試合を行い、2-1で競り勝った。前半9分、FW岡崎慎司が国際Aマッチ3戦連発となる先制点。後半13分にCKから追いつかれたが、同29分に後半から出場のFWハーフナー・マイクが決勝点を奪った。

 MF本田圭佑が不在で注目のトップ下に入ったのはFW香川真司。香川がトップ下で先発したのは昨年2月29日のW杯アジア3次予選・ウズベキスタン戦(0-1)以来となった。左サイドではFW乾貴士が10年9月7日のグアテマラ戦(2-1)以来の先発。DF長友佑都に代わる左SBではDF酒井高徳がA代表初先発を飾った。また、発熱の影響で調整が遅れていたDF今野泰幸に代わりDF伊野波雅彦がCBで先発した。
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 中立地での親善試合ということもあり、静かな雰囲気で始まった試合は日本が開始早々にリードを奪った。前半9分、MF長谷部誠からのスルーパスに香川が反応。ゴールを空けて前に飛び出したGKが一歩早くボールをカットしたが、こぼれ球を拾った岡崎が落ち着いてDFをかわしてPA手前から左足でループシュートを狙い、無人のゴールに流し込んだ。

 岡崎の代表戦3試合連発となる国際Aマッチ通算32得点目で先制に成功した日本はその後も試合の主導権を握る。前半13分、岡崎からの横パスを香川がワンタッチで流し、乾が左サイドを抜け出したが、折り返しに合わせたFW前田遼一のシュートはゴール上に外れた。同20分にはMF遠藤保仁の直接FKがクロスバーを直撃。同26分には香川からパスを受けた乾が中に持ち込んで右足で狙ったが、大きくゴール上に浮いてしまった。

 試合は1-0のまま推移する。カナダはロングボール主体の攻撃で、日本はなかなかセカンドボールを拾えない。前半40分、遠藤からのスルーパスに乾がPA内に抜け出した場面では乾のトラップが大きくなり、GKがキャッチ。同44分にも遠藤が左サイドにスルーパスを通し、乾がゴール前に折り返したが、DFのカットに阻まれた。このプレーで獲得した左CK。遠藤のショートコーナーから乾が右足ミドルを狙うが、ゴール上へ。結局、追加点を奪うことができず、1-0で前半を終えた。

 日本はハーフタイムに3選手を交代し、前田、岡崎、DF内田篤人に代えてFWハーフナー・マイク、MF中村憲剛、DF駒野友一を投入した。香川が左サイド、乾が右サイドに回り、トップ下は中村。ハーフナーは1トップ、駒野は右SBにそのまま入った。

 後半3分、長谷部がボールを奪い、カウンターから香川がハーフナーにラストパス。ハーフナーはエリア手前から左足ミドルを狙うが、大きく枠を外れる。同5分には酒井高の左クロスをハーフナーが胸トラップから左足ボレー。積極的にシュートを狙ったが、これもゴール上に外れた。

 ここまでピンチらしいピンチのなかった日本だが、後半13分、セットプレーから痛恨の失点を喫した。MFジョンソンの左CKからFWヘイバーがヘディングシュート。これがゴール右隅に吸い込まれ、1-1の同点に追いつかれた。

 日本は直後の後半16分、伊野波に代えてDF栗原勇蔵を投入。同18分には乾に代わってFW大津祐樹をピッチに送った。同点に追いついたカナダは息を吹き返し、日本を押し込む。逆に日本はなかなか攻撃の形をつくれず、苦しい時間帯が続いた。それでも後半29分、長谷部のスルーパスに酒井高が反応。左サイドのゴールライン際からダイレクトで折り返すと、ニアで香川がつぶれ、こぼれ球をハーフナーが左足で押し込んだ。

 ハーフナーにとって昨年9月6日のUAE戦(1-0)以来となる国際Aマッチ4点目で2-1と再びリードを奪った日本。後半37分には遠藤に代えてMF細貝萌を投入しようとしたが、酒井高が右太腿裏の違和感をベンチに訴えたため急きょ交代選手を変更し、DF酒井宏樹が酒井高に代わってピッチに入った。酒井宏は右SBに入り、駒野が左SBへ。思わぬアクシデントに見舞われた守備陣だが、後半38分、MFリケッツのシュートはGK川島永嗣が体を張ってブロックした。

 カナダは後半42分、MF中島ファラン一生を投入。最後まであきらめることなく、同点ゴールを目指したが、日本も集中力を切らさず、そのまま2-1で逃げ切った。26日のW杯アジア最終予選・ヨルダン戦(アンマン)に向けた前哨戦。香川と中村のトップ下を45分ずつ試すなどテストの意味合いが強かった親善試合は2-1の辛勝に終わった。

(取材・文 西山紘平)

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