TOP
>
NEWS
>
日本代表
>
記事詳細

3-4-3変更も空転…欧州遠征は連続無得点で2連敗

[10.15 国際親善試合日本0-1ベラルーシジョジナ]

　欧州遠征中の日本代表は15日、ベラルーシ・ジョジナのトルペド・ジョジノスタジアムでベラルーシ代表と対戦し、0-1で敗れた。前半44分に先制点を許した日本は後半6分から3-4-3にシステムを変更したが、最後まで1点を奪えなかった。11日のセルビア戦(0-2)に続く連敗。2試合連続のノーゴールでアウェー2連戦を終えた。

　日本は11日のセルビア戦(0-2)と同じ先発メンバー。左太腿打撲で13日の練習が別メニューだったMF本田圭佑も名を連ねた。
[スタメン&布陣はコチラ]

　FIFAランキングでも80位と格下のベラルーシに対し(日本は42位)、日本が立ち上がりからボールを支配し、試合の主導権を握った。前半4分にはMF長谷部誠の縦パスから本田がFW香川真司につなぎ、左サイドから中に持ち込んだ香川が右足でミドルシュート。しかし、これは枠を捉え切れず、同11分、本田から縦パスを受けたFW岡崎慎司の切り返しからの左足シュートもGKのセーブに阻まれた。

　ボールポゼッションでは上回りながら、ベラルーシのコンパクトで人数をかけたディフェンスを攻めあぐねる日本。前半13分にはベラルーシDFのバックパスを奪ったFW柿谷曜一朗がGKと1対1の決定機を迎えたが、左足のシュートはGKの好セーブに阻まれた。同19分、右サイドで岡崎からパスを受けたDF内田篤人が香川とのワンツーでPA内に進入。左足でシュートを打ったが、これもGKに弾かれた。

　ベラルーシはカウンターからチャンスをうかがうが、クロスの精度を欠くなど、なかなかチャンスにつなげられない。前半27分にはボールを奪ったDFベルホツォフがそのままドリブルで駆け上がろうとしたところで長谷部が後方から引っ張り、ファウル。ピンチを未然に防ぐ戦術的なファウルだったが、長谷部にはイエローカードが示された。

　徐々にベラルーシがボールを持つ時間が増え始め、体格差を生かしたシンプルなロングボールでチャンスをうかがった。長身のFWコルニレンコがたびたびDF今野泰幸に競り勝つなど身長差やパワーで押し込む。前半37分には今野のコルニレンコに対するファウルでFKを与え、ゴール正面からMFキスリャクが直接狙ったが、ブレ球のキックはGK川島永嗣が何とか弾き出した。

　前半終盤は完全にベラルーシのペース。日本は攻撃でシュートまで持ち込めず、攻めあぐねて中盤でボールを失い、カウンターを受けるなど悪循環に陥った。すると前半44分、波状攻撃で日本を押し込むベラルーシは左サイドからのクロスボールをMFカラチェフがPA内でDF長友佑都と競りながらキープ。後方に落としたボールをMFティゴレフが右足ダイレクトで振り抜き、強烈なミドルシュートをゴール左上に突き刺した。またしても先制を許した日本は1点ビハインドで後半に折り返すことになった。

　ハーフタイムでベラルーシが4人を交代したのに対し、日本は前半と同じメンバーで後半に臨んだ。後半6分に最初のカード。柿谷に代えてDF森重真人を投入し、3-4-3にシステムを変更した。3バックは右から森重、DF吉田麻也、今野。3トップは右から岡崎、本田、香川と並び、本田が中央に入った。

　しかし、簡単には流れは変わらない。ベラルーシは後半10分、右サイドのスローインからMFブレッサンがゴール前にパスを通し、FWラジオノフが振り向きざまにシュートを打ったが、ここは川島が鋭い反応でかき出し、ピンチをしのいだ。

　日本は後半14分、左45度の位置でFKを獲得すると、本田が直接狙うと見せかけ、ゴール前にクロス。ファーサイドの内田が頭で折り返し、岡崎が倒れ込みながら右足で狙ったが、GKに阻まれた。同16分には長友に代わってDF酒井高徳がピッチへ。ボールは再び支配し、日本が押し込む展開となったが、流れの中でなかなかチャンスをつくれなかった。

　後半23分には、パスがつながらず、倒れ込んだ本田が右手でピッチを叩いて悔しさをあらわにするなど、苛立ちの募る展開が続く。同24分、長谷部に代えてMF山口螢を投入。何とか早めに同点に追いつきたいが、その後もベラルーシの守備をこじ開けられなかった。

　日本は後半40分、内田に代えてFWハーフナー・マイクを投入すると、システムも4-2-3-1に戻した。酒井高が右SB、今野が左SBに回り、森重と吉田のCB。ハーフナーが1トップに入った。慣れ親しんだフォーメーションに戻ったが、最後までゴールが遠い。チャンスはおろか、フィニッシュまでつなげることもできず、無得点のまま0-1で敗れた。

(取材・文　西山紘平)

関連記事