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[高校MOM104]松山北MF大口雄史(2年)_主将の想いを腕に巻いて

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.07 全国高校選手権愛媛県大会決勝 松山工 2-3 松山北 愛媛県総合運動公園球技場]

「『俺のために頑張ってくれ』と言われて緊張が飛びました」。先制点を奪いながら後半15分、無念の負傷交代となったボランチ松本眞之介からキャプテンマークを受け取り、2年生にもかかわらず腕に巻いた一連のシーンを振り返ったのはMF大口雄史。「松本がいなかった9月27日の練習試合・佐賀東戦ではミドルシュートも決めているし、彼はレギュラーになってもおかしくない選手」と兵頭龍哉監督も高評価を与える運動量豊富なMFだ。

 この時点で1-2とビハインドを背負っていた松山北。しかし「前半はセカンドボールが拾えずいい攻撃ができなかったので、高い位置でボールを拾おうと思っていた」彼の冷静かつ激しいプレーは、相手の足を止め、味方に持ち味のポゼッションサッカーをもたらすことに。さらに後半21分には大口自身も西原の同点ゴールを呼ぶCKを供給。キャプテンマークに託された想いを逆転勝ちという結果で見事に体現したのである。

「実はあれは松本先輩と交代するときの恒例なんです」とキャプテンマークを巻いたこと自体にかんしては意に介していない大口だが、この日見せた魂は正に「キャプテンシー」という言葉にふさわしいもの。全国の舞台でも背番号19の躍動を大いに期待したい。

(取材・文 寺下友徳)

特設:高校サッカー選手権2009
連載:高校マン・オブ・ザ・マッチ

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