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川崎Fvs千葉 試合後の千葉・三木社長のコメント

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[11.8 J1第31節 川崎F3-2千葉 等々力]

 J1第31節は8日、各地で9試合を行い、等々力陸上競技場では川崎フロンターレジェフユナイテッド千葉が対戦した。勝利以外の場合はその時点でJ2降格が決定する千葉は2-3で敗戦。3試合を残してクラブ史上初となる2部降格が決まった。
以下、試合後の千葉・三木博計社長の囲み取材でのコメント

●三木博計社長
「一生懸命応援してくれたサポーター、スポンサー、ホームタウンの皆さんに申し訳ない気持ちでいっぱいです」

―2部に落ちたことがないクラブだったが?
「伝統が途切れたことは申し訳ない。我々の努力が足りなかった」

―原因は?
「いろいろあると思う。時間を置いて冷静に分析させてもらったらありがたい。僅差の負け、引き分けが多かったと思うが、しっかり原因究明をしないといけない。点が取れなかったとか、補強が上手く回らなかったとかいろいろあると思うが」

―伝統がプレッシャーになったのか?
「プレッシャーと言えばプレッシャー。伝統を守りたいとは思うけど…」

―たくさんのOBがいるクラブだが、そのOBがほとんどクラブに残っていない。
「意図的にそうしていることはないと思うが。経営はトータルで考えないといけない。サッカーを知っているだけもダメだし、まったく知らなくても困る。意図的にOBがいるとか、いないとかは考えてない」

―開幕から少人数の選手層で臨んだが?
「ケガ人が続いたのが厳しかったかなと思う」

―社長の責任は?
「責任は感じている。どういう形で責任を取るかにはいろんなやり方がある。辞めるのも1つのやり方だし、頑張って立て直すのも1つのやり方」

―それで?
「できるだけ早く、2011年には元(J1)に戻すことが大事だと思っている」

―1年で戻すことが責任の取り方ということか?
「だと思いますけど」

―どういうビジョンを描いているのか?
「考えているけど、固まってるかというと、まだ発表するような段階ではない。3年計画でやりますとかいうことにはならないと思うけど」

―江尻監督の続投は変わらない?
「変わりありません。彼には“もう1回、最初から(チームを)つくり直すことが責任だ”と言っている」

―なぜビジョンが固まっていないのか?
「ビジョンを実現するには、人も入れ替えないといけない。選手、スタッフ、いろいろ。それは発表できる段階ではない。こうしたいというビジョンはあるが、願望であって、OKが取れているわけではない」

―J2に落ちると、経営規模も小さくなると思うが?
「想像はできるけど、できるだけそうならないようにスポンサー、親会社にもお願いしたい。それが私の務めだと思っている」

―ユースのコーチを半数近く解雇したが?
「クラブはトップチーム単体で成り立っているわけじゃない。トップチームの補強には移籍もあるし、新卒選手の獲得、自前で育てたユース選手の昇格もある。育成があって、リザーブズがあって、トップがある。育成をきっちり立て直すことから始めないといけないと思っている。春にはリザーブズの選手をレンタルに出したり、やめてもらった選手もいた。徐々に手は打っているつもり」

―毎年主力選手が流出してきたのはフロントの問題もあったと思うが?
「育成組織の立て直しと、各カテゴリーごとの教育を進めていく。フロントスタッフも教育を徹底し、スタッフと選手のかかわり方ももう一度見直さないといけないと思っている」

―ミラー監督、昼田氏を解任して、自分だけが「J1に上げることが責任の取り方」と言うのはおかしいのでは?
「監督、強化責任者、社長の役割分担がある。それに見合った責任の取り方がある」

―江尻監督で大丈夫だという根拠は?
「願望と根拠は…。根拠が分かっていれば、だれも苦労しない。彼が就任したとき、“江尻流のやり方でいかせてもらう”と話したと思う。それでいくということ。あらかじめJ2に落ちることを前提にしていたわけではない。結果として受け止めないといけないとは思っている」

―この12試合でどんな手応えをつかんだのか?
「手応えというより、長い目で見てもらうしかない。7月に就任して、まだ4ヵ月もたってない。天皇杯も戦っているし、選手は付いてきてくれていると思っている。監督と選手がバラバラに見えたら別のことを考えないといけないが、私の目にはそうは見えていない」

―ミラー監督のときはバラバラに見えたのか?
「そういうことになるのかな。直接的にはリンクしないと思うけど」

―親会社には報告したのか?
「明日一番で行きます。親会社、スポンサー。お詫びと来年のお願い」

―江尻監督は続投要請を受諾したのか?
「やってくれると思いますけど」

(取材・文 西山紘平)

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