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[高校MOM106]鹿島DF大野真吾主将(3年)_チームに“恩返し”のV貢献

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.8 全国高校サッカー選手権茨城県大会決勝 常総学院 1-1(PK4-5) 鹿島 ひたちなか]

 “鹿島の闘将”が左足の負傷をおして延長戦を含む100分間フル出場。PK戦でも左足キックを決めて全国進出への力となった。

 鹿島のDF大野真吾主将(3年)は準々決勝の水戸葵陵戦の試合終了間際に左足首を捻挫。症状は重く、準決勝の鹿島学園との大一番はベンチスタートとなった。だが、その準決勝で大野主将は勝利のために後半20分から強行出場し、1-0で難敵を突破する力となった。
 そして、主将はまだ万全の状態ではない左足の負傷をおして決勝で先発フル出場。本来のボランチではなく、CBでの出場となったが、対人の強さと鋭い読みで守備陣に安定をもたらした。そして延長戦からは本来のボランチへ移り、チームが苦しんでいたセカンドボールの攻防戦を変化させた。

 自分のケガによって準決勝で先発できなかったことを、どうにか挽回したかった。決勝では最終ラインでの先発だったが、正確な左足キックから先制点をもたらすなど、攻守でその存在感は際立っていた。勝利への気持ちを誰よりも表して戦った。「準決勝はみんなで勝ってくれたと思っている。だから感謝の気持ちを込めて、どんな形でも優勝したいと思っていた。最高です」。勝利は全員でつかんだものだったが、チームに少しでも“恩返し”できたことが何よりの喜び。その表情は誇らしげだった。

(取材・文 吉田太郎)

特設:高校サッカー選手権2009
連載:高校マン・オブ・ザ・マッチ

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