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[天皇杯]内田「オレのクリアミスが……」

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 悪夢のような場面が訪れたのは後半25分だった。橋本英郎の右からのパスがゴール前に転がる。とっさにクリアの体勢に入った内田篤人
 だが、あろうことかボールは股間を抜けて行った。これを中央からゴール前に詰めてきた山崎雅人に難なく流し込まれて失点。イージーなミスから献上してしまった決勝点だった。
 「オレがクリアミスしたのが…。クリアしたと思ったんだけど…」
 力なくうつむく内田は、このプレーの10分後にもイージーなトラップミスから決定的ピンチを招き、その直後、オリヴェイラ監督から交代を告げられた。
 自らのピンポイントクロスで決勝ゴールをアシストし、リーグ3連覇を達成した浦和戦から1週間。この間、テレビ出演、代表合宿と続き、あわただしい流れのまま天皇杯を迎えていた。
 「試合の入り方は悪くなかった」と強がったが、チーム全体がピリッとしなかったのも事実だ。鹿島相手に年間4連敗を喫しまいとするガンバ大阪に最後は寄り切られた。
 「最後、オレが終わらせてしまったな…」と唇をかむ背番号2。「この1年、休まずにやったことは生かさないといけない。きょうのミスも、もっと落ち込むかなと思ったけど、意外とずぶとくなっている」と気丈に話していたのが救いだった。

<写真>後半37分に交代した鹿島DF内田
(取材・文・矢内由美子)

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