beacon

[大学MOM50]関西大GK児玉剛(4年)_1年分の悔しさぶつけたPK戦

このエントリーをはてなブックマークに追加

[大学サッカーマン・オブ・ザ・マッチ]
[12.23 全日本大学選手権準々決勝 流通経済大1-1(PK3-5)関西大 平塚]

 1年分の思いを込めたセービングだった。PK戦3人目、流通経済大のFW武藤雄樹(3年)のキックは吸い込まれるように関西大GK児玉剛(4年)の手に弾かれた。

 1年前の全日本大学選手権。1回戦で国士館大にPK3-5で敗れたリベンジを果たすファインセーブ。児玉は「去年、PKで負けてから1年間、PKの準備をしてきた。それが出て良かった」と胸を張った。

 「自分の飛び方とか作戦は話せないけど、キッカーにとってどういうGKが嫌なのかを研究した。いろんなスタッフの方にも教わって、1番手にはこういう飛び方をして、2番手にはこういう飛び方をすると、3番手は嫌だよとか。3本目で止めるのはイメージ通りだった」

 まさに狙い通り。3人目のキッカーを止めて勝負を決めた。「自分たちの引退もかかっているし、部員160人のサッカー人生がかかっている。1本を大事にしている」。渾身のセーブが1年前の悪夢を振り払った。

 1年前のリベンジも完了し、あとは前に進むだけだ。「僕らは日本一を目指していて、まだ日本一を獲っていない。次は日本一を獲るための準決勝。熱い気持ちを持って入れると思う」。忘れ物を取り戻した守護神は頂点だけを見据えていた。

<写真>PK戦で好セーブを見せた関西大のGK児玉剛

(取材・文 西山紘平)

特設:大学選手権09

TOP