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[高校MOM138]国見FW井福晃紀(3年)_ハイプレスの急先鋒

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[12.31 全国高校選手権1回戦 北越 0-5 国見 駒沢]

 1トップ気味にポジションを取る国見FW井福晃紀(3年)は、前半は自慢のドリブルを生かすよりも、守備と周囲を生かすことに徹底した。「有田封じ」として、井福がハイプレスの急先鋒となり、北越DFラインに猛プレスを仕掛けた。
 そして、高い位置でボールを奪うと、フリーランニングでギャップとスペースを作り出し、MF須郷智広(3年)、FW松田有騎(3年)、MF大町将梧(2年)の1.5列目の飛び出しを引き出した。彼の献身的なプレーが、前半の3-0というスコアに繋がった。

 そして後半、井福はようやく自分のプレーを出してきた。屈強なフィジカルを生かした力強いドリブルで、果敢に北越陣内に切れ込んでいった。積極的にボールを要求し、受けたら迷わずドリブルを仕掛け、何人ものDFを引き連れて、ゴールに迫る姿はまさに“重戦車”だった。そして4-0で迎えた後半37分、左からのクロスを、ゴール前にできた僅かなスペースに猛然とダッシュし、ドンピシャヘッドでトドメの5点目を叩き出した。

 献身的なプレーと、エゴイスティックなプレー。3年ぶりの選手権での5-0の大勝劇の裏には、この双方を状況に応じて使い分けるパワーストライカーの存在があった。

<写真>5点目を決める国見FW井福
(取材・文 安藤隆人)

特設:高校サッカー選手権2009)

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