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[高校MOM147]星稜MF八木沼瞬主将(3年)_流れ呼んだ先制CK

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.31 全国高校選手権1回戦 星稜 1-1(PK4-3)佐賀東 市原臨海]

 先制ゴールは「直接CK」だった。試合開始直後の2分、星稜MF八木沼瞬主将(3年)が「柔らかい感じでファーに蹴ろう」と放った左CKは強風の影響もあり、大きく変化。GKの頭上を越えてそのままゴールネットへ吸い込まれた。
 
 左右両足で精度の高いキックを放つ八木沼は両サイドCKのキッカーを務める。「狙い通り」のCKで乗った八木沼。この日計11本あったCK、そしてFKでの無回転FKなど多彩なキックで相手を撹乱した。前半25分には右サイドで得たFKで右足を振りぬくとボールは“ブレて”GKの手を強く弾く。こぼれ球に反応したMF河浪啓介(2年)の決定的なシュートは枠を外れたが、八木沼の脅威を佐賀東イレブンが感じた瞬間だった。佐賀東はDF裏へ的確に落とす彼のパスにも悩まされ続けた。

 ブレ球FKの師匠は星稜OBの日本代表MF本田圭佑だ。2年前、本田が同校のグラウンドに訪れた際に「蹴ってほしいと言ったら蹴ってくれた」(八木沼)。本田から受けたアドバイス「インパクトを大事に」を参考にしながらアレンジを加えて自分の型を見つけている。

 この日PK戦でも1番手として強いキックでのシュートをゴールへ叩き込んだ八木沼。試合開始直後のゴール、そしてPK戦でもチームを乗せた背番号8に対し河崎護監督は「きょうは八木沼の日でした」と讃えていた。
 今大会の目標は本田らが成し遂げた04年度の4強越え。「本田圭佑さんの代を越えたい」と言い切った八木沼は、有言実行のスタイルを貫く本田のように、有言実行でチームを「4強越え」へ導く。

(取材・文 吉田太郎)

特設:高校サッカー選手権2009

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