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[天皇杯]G大阪vs名古屋 試合後の選手コメント

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[1.1 天皇杯決勝 G大阪4-1名古屋 国立]
 天皇杯は1日、東京・国立競技場で決勝が行われ、ガンバ大阪名古屋グランパスを4-1で下し、2連覇を達成した。G大阪は前半6分、FWルーカスが先制点を決めると、1-1の後半32分にMF遠藤保仁、同41分にMF二川孝広のゴールで突き放し、ロスタイムに再び遠藤が決め、ダメを押した。
以下、試合後の選手コメント

西野朗監督
「準決勝、決勝と非常に質の高いサッカー、ガンバのスタイルというのを最後まで出し続けられた。そのうえで結果も出せたということで非常に満足。この大会というのはやさしいようで、一番難しいタイトルだとつくづく思うので、連覇については非常に価値が高いものだと思っています。本当にすばらしいサッカーで圧倒できた。内容についても非常に満足をしています。元日の大舞台でしたが、今年のサッカー界にはまた大きな舞台がありますし、いろんな意味で発展していかなければいけない年だと思います。元日にこういうサッカーを披露できて発信できたということは、サッカー界にとっても非常に加速するのではないかという気もします。2010年もいいサッカーができるように、ガンバも成長していきたいなと思います」
●MF遠藤保仁
「タイトルを取れて、いいスタートを切れてよかった。、1点目? 状況によってはパスの選択もあったけど、うまく自分で抜ければシュートを打てる位置だったので角を目掛けて打った」
―アシストもあった。
「最初はトラップして打とうと思ったけど、自分よりフタ(二川)に出したほうがより確率が高いと思った。いい判断が出来た」
―松下副会長の奥様がなくなられて、喪章をつけて挑んだ試合。優勝を捧げたかった?
「とてもお世話になった方だし、ママのためにも優勝したかった。結果が出せてうれしく思うし、副会長も喜んでくれていたので良かった。得点を決めた後のパフォーマンスはママを思ってのこと」
―タイトルを取って09年度シーズンがおわれた。
「結果的に取れたのはよかったけど、リーグもACLも取りに行けるチームだと思うから、これからも向上心を持ってやっていきたい。ガンバは1つのタイトルで満足してはいけないチーム。来年は1つでも多くのタイトルを取りたい。今年も毎日毎日、努力して、W杯でもクラブでも良い結果を出していきたい。CWC(クラブW杯)にもチャレンジしたい」
●GK松代直樹
―決勝の舞台でプレー。
「ここまでいい流れできていたので、とにかくその流れを途切れさせないようにと思っていた。ドクターをはじめ、トレーナーがほんとに一生懸命、足を治してくれたからここに立てた。感謝してます」
―遠藤が貢献した。
「あれだけ本気を出していつもやってくれたら助かるんですけどね。あんなシュート入るんやな、というようなシュートだったので驚いた。さっき話したらトラップからイメージ出来ていたとか、難しいことを言ってました」
―特別な思いがあった試合では?
「実は、今季で引退を決めていました。ただ天皇杯の元日まで来れると信じて、この場で勝ってからみなさんに報告したいと思っていました。僕自身の中でリーグ最終戦だったり、早くから報告するのは集中が切れてしまう恐れがあるし、周りから“お疲れさま、お疲れさま”と言われると集中が途切れてしまう恐れがあったので(言わなかった)。いろんなプレッシャーがかかっていて眠れない日もあったけど、今日の朝は目もしっかりさめて、お天気もよくて、いい気持ちでピッチに立てた。幸せでした。家族も来てくれて、勝てて良かった。プロ生活は見てもらえなかったけど、亡くなった父にも最後しっかり戦えるようにお願いしていた。父にもいい報告が出来て良かったです」
●DF山口智
「最高です。言うことは何もないぐらい。トーナメントを勝ち抜くことでチームとしても成長していると思う。3年連続でタイトルを取れているが、まだまだこのチームで狙っていきたい。試合後の涙? 苦しい思いもしたし、複雑な思いもあって。涙が出たのは自分でも意外」
●FW山崎雅人
「めっちゃ嬉しい。優勝するのにふさわしいチームだったと、試合が終わって改めて思った。今日は前からしっかりプレスをかけて、前から守備をして、攻撃の時は点の取れるスペースに動くように指示されていた。控えの選手もいたし、とりあえずスタートからぶっ飛ばして、それで動けなくなったら交代してもらえばいいと思っていた。先制点をアシスト? ルーコン(ルーカス)が見えていたのでうまく出せた」
●FWルーカス
「タイトルが獲れてうれしい。パスのつなぎがすごくよかった。ゴールはチームメートのおかげで獲れた。来季はリーグ戦のタイトルを獲りたい」

<名古屋>
●FW玉田圭司
「すごい悔しい気持ちでいっぱい。相手の方が力が上だったのかな。うちのペースでやれているときもあった。ただ、1-4という結果を受け止めて、来年またここに立てるように頑張りたい。ACLの出場権を取ることはできなかったけど、リーグ戦、W杯もある。少しでもいいコンディションで臨めるように頑張りたい」
―後半28分にPA内で倒れた場面は?
「(足が)引っかかっていた。PKだと思うけど、決めるのは審判。何人も“あれはPK”って言ってくれたけど、それを振り返っても何も変わらないから。1-1になってからは自分たちのペースの時間もあった。最後の底力で向こうの方が上回っていたんだと思う」
―タイトルを取るために必要なことは?
「多少の運も必要だけど、リーグで安定した戦いができれば、チームとしてレベルアップするし、個々が自覚を持たないと。発展途上のチーム。もっと上を目指せるし、目指さないといけないチーム」
●MF中村直志
―得点シーンは?
「ジョシュア(ケネディ)のこぼれを狙っていた。自分でも入ったのかどうか分からなかったけど、サポーターの反応を見て」
―試合内容は?
「みんな激しく行っていたし、途中で落ち着いて、自分たちのサッカーができるようになった。2点目を取られて、点を取りに行かなきゃならなくなって、カウンターで点差は開いたけど」
―タイトルを取るには何が足りない?
「今日もチャンスはあったし、何が足りないとかではなく、もう一度こういう舞台に来て戦うことが大事」
●DF吉田麻也
「試合の入りも悪くなかったと思う。立ち上がりの失点は痛かったけど、立て直して、いい攻撃もできたし、どちらに転がってもおかしくないゲームだった。拮抗しているときは次の2点目をどっちが取るかが大事。(遠藤に)僕もバキ(バヤリッツァ)もかわされてはノーチャンス。ああいうところで決めるのが代表選手のすごいところ。早いというより上手かった。これからもどんどんああいう選手とやってレベルアップしないといけない」
―ジュニアユース時代から過ごした名古屋でのラストゲームだったが?
「9年間、すごい楽しかったし、グランパスのおかげでここまで成長できた。サポーターの皆さんにはこれからもグランパスを応援してほしいし、僕のことも少し気にかけてくれれば。移籍の話が出てからたくさんファンレターをもらって、うれしかったけど、どうしても海外でプレーしたかった。決断した以上、この道で成功するしかない。挨拶したときのサポーターの顔は目に焼き付いている」
―このまま休みがないが?
「すぐイエメン戦があるので、コンディションを崩さずにいきたい。W杯に行くには最後のチャンス。しっかりアピールしたい」
―2010年をどういう年にしたい?
「去年同様、ケガをせず、しっかりプレーすれば、結果を出せる自信はある。休みがないので、このままの勢いでいきたい」
―本田のCSKAモスクワ移籍が発表されたが?
「昨日、家具は残しておいてくださいと話しました」
―この3年間を振り返ると?
「やっぱりタイトルを1つ取りたかった。でもその他の面は充実した生活だった。いいチームメイト、スタッフ、出会いに恵まれた。これを糧にして、オランダでステップアップしたい」
―サポーターから横断幕をもらっていたが?
「うれしかった。勝って笑顔でお別れしたかったけど、甘くないというか…。一区切りだけど、ゴールじゃない。もっといい形でサポーターに恩返ししたい。この選択が間違ってなかったことを証明するには自分が成功するしかない。あとはやるだけ」
●DFバヤリッツァ
「負けたのは残念だけど、決勝まで来たのはいいこと。終盤はみんな集中が切れて失点したが、ある程度は満足できる」
―サポーターも別れを惜しんでいたが?
「寂しいけど、サッカーはそういうもの。名古屋での生活はとても楽しかったけど、楽しいことは長く続かないんだ」
―Jリーグで移籍先を探す?
「日本は自分の第1希望で、第1選択肢」
―サポーターへメッセージを。
「このまま名古屋の応援をし続けてください。12番目の選手として今までどおりの応援をしてくれればチームも楽になるので」
●GK楢崎正剛
「相手が怖がっているのはジョシュア(ケネディ)の高さぐらい。もう少し怖さを与えないといけない。攻撃の選手にプレッシャーがかかるゴール前のところのテクニックとか狙いがガンバの特徴。でも1、2点目は止めなくてはいけなかった」
(取材・文 西山紘平、近藤安弘)

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