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[高校MOM169]神村学園FW村尾将平(3年)_“全国男”は出場45分で2G1A

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[高校サッカーマン・オブ・ザ・マッチ]
[1.3 全国高校選手権3回戦 境 0-2 神村学園 駒沢]

 前日の中京大中京戦で10発を叩き込んだ神村学園だったがこの日は後半半ばまで無得点。自慢の攻撃力も境ディフェンス陣に封じこまれていた。ボールこそ持っていたが引いた相手にスペースを消され、閉塞感が漂っていた神村攻撃陣。だが、この苦しい展開を後半15分から出場していたFW村尾将平(3年)が打ち破った。

 20分だ。村尾は左サイドでボールを持つと、中央へ切れ込みながらU-20韓国代表FW黄順旻(3年)へパス。これを受けた黄がマークするDFを左側から抜くと見せかけて足裏で右側のスペースへと流すと、タイミングよく走りこんだ村尾がDFのマークを外して右足シュートを叩き込んだ。「ゴールはイメージして思い切り蹴った。入った瞬間はうれしかった」。中京大中京戦で1ゴール1アシストの活躍を見せていた村尾は2戦連発となる千金弾でチームに勝利をもたらした。
 
 今大会は出場45分間で2得点1アシスト。オフ・ザ・ボールの動きが秀逸なFWは抜群の攻撃力を発揮している。それでも大会前は調子を落としていた。思うようなプレーができず不振。だが寮生活を送る村尾は親からの「まだチャンスはある」「全国舞台で活躍できればいいじゃないか」などのメールで発奮した。開き直り、届いたエールの通りに全国舞台で見事な結果を残している。

 先発を努めていた今夏の全国総体では青森山田(青森)戦で先制ゴールを決めており、全国ではこれで4戦3発だ。今後も途中出場が有力だが、ただでさえ強力な布陣に、好調な村尾がベンチにいるだけでも脅威。大舞台で結果を残し続けているストライカーは、全国総体の再戦となる青森山田との準々決勝でも出番を与えられれば、「点を取りたい。次も勝つ」の言葉通りに再び相手ゴールを打ち破る。

<写真>後半20分、先制ゴールを決める村尾
(取材・文 吉田太郎)

特設:高校サッカー選手権2009

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