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[大学選手権]明治大、51年ぶりの大学日本一!!

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[1.6 全日本大学選手権決勝 明治大 2-1 福岡大 国立]

 第58回全日本大学サッカー選手権は6日、東京・国立競技場で決勝を行い、51年ぶりの優勝を狙う明治大(関東3)と初Vを懸けた福岡大(九州1)が激突。明治大がFW久保裕一(3年)の決勝ゴールにより2-1で勝ち、51年ぶり2回目となる優勝を果たした。

 GK河田晃兵(4年、ガンバ大阪加入内定)ら4人のJクラブ内定者擁する福岡大だが、日本代表のアジア杯予選イエメン戦(6日、イエメン)メンバーに招集されているエース永井謙佑(3年)が不在。代わりに今大会初出場となるU-18日本代表FW清武功暉(1年)を先発起用した。

 一方の明治大は準決勝で先発した4バックのうち、左膝負傷のDF蛭田達也(4年)が欠場し、ほかにもDF2選手が出場停止という苦しい状況。だが、全日本大学選抜のエースMF山田大記(3年)の負傷が癒え、今大会初先発を果たした。

 試合は明治大4-4-2、福岡大4-2-3-1の布陣でスタート。MF藤田直之(4年、サガン鳥栖加入内定)とMF末吉隼也(4年、アビスパ福岡加入内定)の両MFの高精度のキックから決定機をつくる福岡大に対し、明治大は中盤の底に位置するMF小林裕紀(3年)のスペースへ落とすボールや、山田の意外性の高いパスで前進した。

 その中で優勢に試合を進めたのは前半14分にCB宮路洋輔主将(4年、アビスパ福岡加入内定)がクロスバー直撃のヘディングシュートを放つなど、よりゴールへと近づいていた福大だった。末吉とMF假屋健太(2年)がセカンドボールを制圧。攻撃は相手の裏のスペースを狙うシンプルなものだったが、それでも獲得したセットプレーからゴールチャンスをつくりだしていた。

 だが、明大は1チャンスをものにしてリードを奪う。43分、自陣でボールを奪うと前線へ飛び出したFW山本紘之(3年)へ縦パス。絶妙な胸トラップからPAへ侵入した山本は、そのまま柔らかいタッチの左足シュートで飛び出してきたGKの頭上を射抜く先制ゴールを決めた。

 ただ、そのリードは前半終了まで持たなかった。福大はロスタイム、左サイドのライン際を強引に突破したMF市川稔(3年)が右足シュート。そのこぼれ球を藤田が右足でゴールへと叩き込んだ。

 追いついた福大は後半開始から今大会スーパーサブとして2得点をたたき出しているFW高橋祐太郎(4年)を投入し、一気に勝ち越しを狙う。だが、山田と小林を経由するパスや、豊富な運動量で前線をかき回すMF都丸昌弘(4年)らから決定機をつくり出す明大が徐々に試合を支配していった。

 そして迎えた19分、明大は左サイドから強引にPA内を突進した山本のシュートのこぼれ球をFW久保裕一(3年)が左足シュート。DFの股間を抜けたボールはそのままゴールへと吸い込まれた。

 再び追う展開となった福大は26分、藤田の左FKを途中出場の前山恭平(4年)がニアサイドでそらす。これが鋭くゴールを捉えるが明大GK高木駿(2年)がスーパーセーブ。福大は直後の右CKからCB牟田雄祐(1年)が放ったヘディングシュートがポストをかすめ、38分には決定的な左クロスから途中出場のFW石津大介(2年)が左足シュートを放つ。
 さらに43分には前山がフリーで再び決定的な右足シュート。だが、その前にまたもや明大の守護神が立ちはだかる。GK高木が右足ではじき出しゴールを死守した。

 結局、福大の終了間際の猛攻を田中やDF楠木啓介(2年)らを中心に凌いだ明大が2-1で勝利。約半世紀ぶりに大学日本一へ返り咲いた。

(取材・文 吉田太郎)

特設:大学選手権09

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