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【連載】2010Jリーグ新天地での挑戦(8)FW河原和寿(新潟)

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 とにかくゴールにこだわる。栃木への期限付き移籍からアルビレックス新潟に復帰したFW河原和寿(22)は2010年を「勝負の年」と位置付け、結果を求めるシーズンにする決意を口にした。

 「チームの勝利に貢献するために、個人的な結果にもこだわって全力でプレーしたい」。U-16からU-20まで年代別の日本代表にも常に招集されてきた。07年にカナダで開催されたU-20W杯では2トップの一角として3試合に先発出場。前線からの献身的な守備、豊富な運動量でチームに欠かせない存在となっていた。

 しかし、16強に進出したチームのレギュラーFWでありながら、得点はゼロ。もちろん、河原のチームへの貢献度は高かったのだが、FWとしてゴールを狙う積極性が欠けていたのも事実だった。

 新潟では中盤でプレーすることもあったが、08年までの4年間で37試合に出場し2得点。物足りない数字でもあった。そんな中、栃木に期限付き移籍した昨季はJ2で48試合に出場し、チーム最多の13得点を記録。ゴールの重要性を思い出させるシーズンとなった。

 「栃木ではゴールに対する貪欲さに気付いた。ゴールに対しての積極性を見てほしい」。そう語る河原の顔つきは、明らかに2年前とは変わっていた。「1分でも多くの試合に出て、1つでも多くのゴールを決めたい」

 今オフ、GK北野貴之やDF千代反田充、MF松下年宏といった数多くの主力が流出した新潟。一方で決して満足できる補強ができたとは言い難い。黒崎久志新監督を迎える未知数のシーズンにおいて、ひと回りたくましさを増した河原の得点感覚にかかる期待は否応にも高まってくる。

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※この連載では10年シーズンに新天地へ移籍した注目選手をJ1の18チームから1人ずつピックアップしていきます(新人選手は除く)

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