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【連載】南アへカウントダウン!(4)長友、チームに“スイッチ”を入れられるSBへ

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南アフリカW杯開幕まであと89日!
[3.14 J1第2節 浦和1-0F東京 埼玉]
 悔しくてたまらなかった。いつもの明るい表情はどこにもない。浦和に7連敗、公式戦13試合連続で勝ち星を逃し、DF長友佑都はがっくりと肩を落とした。
 「もう少し前からボールを取りに行きたかった。全体的に下がりすぎていた。もっと高い位置から守備をしないと。僕ももう少し、高く位置を取って(前の選手を)上げられればよかったんですけど。スイッチをうまくいれて、連動して守備をしないといけない」
 反省、課題ばかりが口をついた。たしかに、浦和のアグレッシブなプレーに押され、やや引き気味になって受けてしまった。もともとは、前からの積極的な守備が持ち味なチームだけに、無念さが漂った。
 長友のせいではないが、改めて感じたことは、チームの流れを変えられるサイドバックになることだ。この日は今野らに進言し、もっと前から行こうと積極的にコミュニケーションをとったが、うまくいかない部分もあった。それを変えられる選手になりたい-。
 この日でいうと、前線の選手が下がってしまった場合、自らが高い位置に陣取ったうえで、守備の部分で安定感を発揮し、前線の選手を“勇気づける”ことだ。近年、世界的にサイドバックの重要性が叫ばれている。サイドバックがゲームメイクをする時代ともいわれるが、南アフリカW杯に向けて長友も、一昔前の“使われるサイドバック”ではなく、チームを動かせるほどのサイドバックを目指す。
 「負けてしまったのは悔しいけど、相手から学べることもある。反省を生かしてやっていきたい」
 相変わらずの筋トレマニアで、師事するトレーナーさんのもとで“世界基準の体”を作り上げている。あとはプレーも世界基準に。この悔しさは忘れない。1戦1戦、課題を消化していき、苦しい時に、チームに上昇の“スイッチ”を入れられるようなサイドバックに成長する。
<写真>F東京DF長友
※今連載ではJリーグ取材時にW杯を目指す日本代表選手を取り上げていきます

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