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FW起用の山瀬が2発、木村監督に厚い信頼

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[3.20 J1第3節 横浜FM4-0川崎F 日産ス]

 FW起用に2ゴールという結果で応えた。MF山瀬功治はFW渡邉千真との2トップで先発。前半8分、渡邉の右クロスから山瀬の打ったシュートがMF中村俊輔の先制点を引き出すと、同12分には渡邉のスルーパスに抜け出し、自ら追加点を挙げた。同40分にもDFのクリアミスを拾って自身2点目。前半だけで試合を決定付けた。

 渡邉のスルーパスに合わせた1点目は右足アウトサイドで流し込む技ありのワンタッチシュート。「ああいうシュートはキャンプで一番最初に監督に言われていたことで、そのときから意識してやっていた。練習で取り組んできたことが形になった」と胸を張った。

 前節までは左のサイドハーフ。そしてこの日はFW。ポジションは変わっても、自分らしさを貫いた。スペースを突く鋭い動き出しと足元で持ったときのドリブル。前へ前へと仕掛ける動きで相手守備陣を翻弄した。

 「余計なことを考えず、シンプルにサッカーに没頭できている気はする」。そう口にした山瀬は、今季から就任した木村和司監督の持つ独特な空気感が最大の要因だと指摘する。ハーフタイムのロッカールームでも木村監督は選手たちと向かい合って話すのではなく、着替えをしている選手たちの真ん中に入り、一切の“壁”をつくらないのだという。

 「こっちも構えるというより、世間話の乗りで話をできたりする。そういうのは楽だし、しゃべっているこっちも気分が乗ってくる。厳しい言い方になるときもあるけど、根拠のない言葉はない。練習でもクラブハウスでも、神出鬼没なんですよね」。監督と選手の間の厚い信頼関係が、ピッチ上でも選手を生き生きとプレーさせている。

<写真>2得点を決めた横浜FM・MF山瀬(10番)
(取材・文 西山紘平)

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