[3.28 大学日韓(韓日)定期戦 全日本大学選抜 1-1 全韓国大学選抜 国立]

　JFA・Jリーグ特別指定選手として湘南ベルマーレに選手登録されているGK松本拓也(順天堂大4年=磐田ユース)が好セーブで相手に白星を渡さなかった。

　主将マークを左腕に巻いてピッチに立った松本が韓国が放った17本のシュートの前に立ちはだかった。前半21分には相手FWに間合いを詰められ、自らの中途半端なクリアから危ないピンチを迎えたが、ミスらしいミスはこれだけ。その後は、延長戦を含めた120分間出し続けていた声とシュートセーブ能力の高さで韓国にインパクトを与える。

　後半7分、10分とゴール至近距離からのシュートを確実にストップ。13分にはDFが崩されて失点したものの、押し込まれる苦しい展開の中、最後方の砦が日本を敗戦のピンチから救う。延長後半12分に頭上を突かれた難しいシュートも後退しながらワンハンドではじき出すなど、最後まで集中力を保ち続けた。「フィードの部分で攻撃にリズムを与えられなかったのは悔いが残る。アピールできたのは声だけ。ただ、最後のセーブは韓国にインパクトを与えられたかもしれないですね」と、1失点で試合を締めたことについて満足げだった。

　ロンドン五輪世代の日本代表に常時も名を連ねる守護神は今年が大学ラストイヤー。ただ、「(大学の)試合にも出たいが、高いレベルで練習するのもいい経験」と話す松本は大学リーグの公式戦よりも、湘南での練習・試合を優先することになりそうだ。将来、代表、Jで活躍することを目指して全力で一年間を駆け抜ける。

(取材・文　吉田太郎)

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