第84回関東大学サッカーリーグは19日、第8節を行った。

　W杯日本代表のサポートメンバーに選出されたCB山村和也(3年=国見高)擁する6位・流通経済大は2位の駒澤大と対戦。試合は前半から互いに決定機をつくり合うものの、駒大GK岡大生(4年=清水商高)、流経大GK増田卓也(3年=広島皆実高)の両守護神の好守によりスコアは動かない。それでも後半4分、駒大は右サイドからのラストパスをMF金久保彩(4年=花咲徳栄)がダイレクトで押し込み、先制点を奪った。1点を追う展開にもこの日の山村は、攻撃参加を自重。前線に攻撃を托すと40分、途中出場の1年生MF椎名伸志(青森山田高)が左足シュートをゴールへと突き刺し、1-1で流経大は勝ち点1をもぎ取った。

　6勝1分で首位の明治大は慶應義塾大と対戦。前節、腰部を負傷したFW久保裕一(4年=名古屋U18、ジェフユナイテッド千葉特別指定選手)をベンチからも外した明大だったが、前半45分にFW阪野豊史(2年=浦和ユース)が先制ゴールを決めると、後半43分にもエースMF山田大記(4年=藤枝東高)がダメ押しゴールを決めて2-0で勝った。

　3位の中央大と4位の国士舘大との一戦は3-3で勝ち点1を分け合った。序盤リードを奪ったのは国士大。前半16分、23分にMF金子昌広(2年=正智深谷高)が連続ゴールを決めて2点のリードを奪う。だが中大は後半5分にU-19日本代表MF六平光成(2年=前橋育英高)が反撃ののろしを上げるゴールを決めると、20分にはFW安柄俊(2年=東京朝鮮高)が同点FK。さらに直後の22分にも安がゴールを決めて勝ち越しに成功した。だが国士大は28分にFW松本祐樹(4年=西武台高)が同点ゴールを決めて、激しい点の奪い合いはドローで終わった。

　5位・早稲田大対9位の順天堂大は順大がエースFW岡本達也(4年=磐田ユース、前・ジュビロ磐田)が前半14分、20分に2発。早大の反撃をDF野田明弘(4年=広島ユース)のFKによる1点に抑えた順大が2-1で勝った。7位の筑波大と10位の神奈川との一戦は、拓大がFW三村真(4年=山陽高)のゴールにより先制したが、筑波大は後半34分にMF森谷賢太郎(4年=横浜FMユース)のゴールで同点に追いつくと43分には全日本大学選抜FW瀬沼優司(2年=桐光学園高)が右足で今季初ゴールとなる決勝ゴール。期待のFWが決めたV弾により筑波大が2-1で勝った。
　また、神奈川大対法政大は神大が08年U-19日本代表MF佐々木翔(3年=城山高)の先制ヘッドなどにより、3-0で勝っている。


[前期リーグ]
【1部第8節】(5月19日)
[国立西が丘サッカー場]
筑波大 2-1 拓殖大
[筑]森谷賢太郎(79分)、瀬沼優司(88分=補・森谷賢太郎)
[拓]三村真(39分)

流通経済大 1-1 駒澤大
[流]椎名伸志(85分=補・征矢智和)
[駒]金久保彩(49分=補・酒井隆介)

[ニッパツ三ツ沢球技場]
神奈川大 3-0 法政大
[神]佐々木翔(20分=補・鈴木将也)、オウンゴール(44分)、 小倉大輔(53分=補・鈴木将也)

中央大 3-3 国士舘大
[中]六平光成(50分)、安柄俊2(65分=FK、67分=補・田中勇輝)
[国]金子昌広2(16分=補・瀬川和樹、23分=補・佐藤優平)、 松本祐樹(73分)

[江戸川区陸上競技場]
早稲田大 1-2 順天堂大
[早]野田明弘(75分=FK)
[順]岡本達也2(14分=補・天野純、20分=補・原田開)

[熊谷スポーツ文化公園陸上競技場]
明治大 2-0 慶應義塾大
[明]阪野豊史(45分)、山田大記(88分=補・山本紘之)

【関東2部】
[第8節]
東海大 2-1 朝鮮大
専修大 2-3 青山学院大
桐蔭横浜大 0-1 東洋大
尚美学園大 1-1 関東学院大
東京農業大 1-2 國學院大
東京学芸大 1-1 日本体育大

<写真>山村の(左)の流通経済大は駒澤大と1-1で引き分け
(取材・文　吉田太郎)

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