beacon

[C☆voice_9]順天堂大MF原田開「もう一度プロ・指導者、2つの目標を目指して」

このエントリーをはてなブックマークに追加

 大学サッカー界の注目選手にその時どきの課題や目標について聞く連載企画「College star voice」。第9回はJリーグ、湘南ベルマーレでの2年間のプレーを経て、今年から順天堂大に加入したMF原田開選手(1年=磐田ユース)だ。中学時代に中学クラブサッカーのオールスターゲーム「メニコンカップ」でMVPを獲得するなど注目を集め、U-15からU-18の各日本代表も経験している158cmの小さな快足アタッカー。サッカー人生のリ・スタートを切ったMFは、大学サッカーに対してどう向き合っていくのか?

―流通経済大戦(4月17日、3-3)を振り返ると?
「(勝ち点を)落としたな、という感じ。客観的に見ても自分たちの勝ち試合だった。それでも、(関東リーグ2連覇中の)流経大相手にこうした試合が出来たことで、自分たちの位置が今どのくらいか分かったと思う。ただ、きょうみたいな試合を落とすとまた一昨年みたいに2部落ちすることになる。自分たちの通じた部分、通じなかった部分を分析して修正すること。そうすれば、よりよくなる」

―初スタメンだったがどのように臨むつもりだったか?
「前節の中大戦は、公式戦で2年ぶりの出場だったので緊張してしまっていた部分があった。チームの役に立つことができなかった。だから、次は自分の持ち味を出そうと思ってやってきた」

―そして1ゴール2アシストを記録した
「攻撃面はいいけれど、守備面でもできないとやっていけない。これはチームも同じ。特に流経大などに対して、(2部から上がってきた)自分たちのようなチームは1人がサボるとやられてしまう。チームで何を修正すべきか考えないといけない。Jリーグだったら2点差で後半残り数分ならば、勝敗は決まったと言えるかもしれない。それでも、2点差でも追いつかれるところが大学サッカーの面白さであり、難しさだと思う」

―順大に入った理由は?
「順大のサッカーに対する考え方、先生に惹かれた。順大はただグラウンドの上でサッカーだけを一生懸命やればいいというサッカー部ではない。勉強もしっかりとしなければならないし、サッカーを知ることも大事。人間として成長したかったので順大を選んだ。周りとの歳の差は関係ないですよ。ボクはあまり気にしないし、一般(入学)の子達と仲良くやっている」

―プロでプレーするには、150cm台の身体では難しかったのか?
「ボクは今年で20歳になったけど、自分の身体にコンプレックスを感じたことはない。そりゃ、デカくて速ければ文句はないですけど。でも自分はずっと他人に比べて小さな身体でやってきたし、今さら身体面は言い訳にならない。ボクはJで通用しなかった理由はサッカーに対する考え方、能力が足りなかったからだと感じている。実際プロだったからと言って、大学に入って飛びぬけている訳でもない。開幕戦もスタメンではなかった。自分が何が足りないか考えて、1週間取り組んできた結果、きょうはスタメンを取ることができた。このスタンスはこれからも変わらないです」

―Jに戻ることが目標となるのか?
「今、自分には目標は2つあって、1つ目はプロ。2つ目は指導者。可能な限り、両方を目指して頑張っていきたい」

―今年の目標を教えてください
「今年順大としてはインカレ。自分個人としては自分のよさを発揮すること。そうしないと結果はついてこないと考えています」(取材日:4月17日)

(取材・文 吉田太郎)

連載:「College star voice」

TOP