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[大学MOM61]明治大DF丸山祐市(3年)_ゼロこだわり連続無失点

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.24 関東大学1部第3節 明治大 1-0 国士舘大 西が丘]

 3試合無失点。耐える時間の長かったこの日の大学王者・明治大に勝利をもたらしたのは間違いなくディフェンス陣の奮闘だった。特に後半は圧倒的に支配したボールを動かし、何とかギャップをつくろうとする国士舘大の波状攻撃にさらされた。それでも明大は冷静にその猛攻を跳ね返し、危険なパスを通させなかった。

 明大・神川明彦監督は守り抜いた守備陣の功績を讃え、この日のヒーローとして左利きのCB丸山祐市(3年=國學院久我山高)の名を真っ先に挙げた。その丸山は「前(線)からボールを追ってくれるので自分たちもやりやすい。自分たちは最後やらせないように、と。苦しい試合だったけど、無失点ならば負けることはない。ゼロで抑えることだけを考えていた。ああいう形(PK)でも勝てたことはよかった」と満足げに勝利を振り返った。

 絶妙なカバーリングを繰り返し、チームの危機を確実に90分間消し続けた。相手にPAへもぐりこまれても、ラストパスは国士大の選手へ通る前に背番号14がカットしていた。日本一に輝いた全日本大学選手権での丸山の出場は初戦の前半45分間だけ。2、3年生が先発に8、9人と名を連ねていたいた中、印象的な活躍を見せていた訳ではない。ただ「(インカレで)自分はあまり活躍はできなかった。それでも腐らずにやってきた」丸山は、しっかりと新シーズンへ向けて準備してきた成果をピッチ上で発揮し、今季開幕戦から3試合全てフル出場。インカレ優勝時の主力メンバーがケガなどで出遅れる中、最終ラインの柱のひとりとして躍動している。

 開幕ダッシュに貢献。それでも、安心したそぶりは見せない。「今年、個人的な目標は試合に出続けること。次の練習からまた抑えられるように準備していく」。王者に勝負強さを加えている頼もしいCBは3連続無失点から切り替えて、早くも次戦を見据えていた。
 
(取材・文 吉田太郎)

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