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[Y☆voice_18]東京VユースMF小林祐希「宇佐美や原口クンには負けたくない」

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 高校年代の注目選手にその時どきの課題や目標について聞く連載企画「Youth star voice」。第18回は東京ヴェルディの一員としてすでにトップチームデビューも果たしている東京ヴェルディユースのMF小林祐希選手(3年)です。各年代の日本代表に選出されてきた“天才パサー”は驚くほどにサッカーに対する“アツい”考えの持ち主。トップで学んだことを自身、ユースチームのためになるよう奮闘中の10番の、目標・課題とは?

―トップチームに参加しながらのユースの試合。自分ではどう捉えている?
「みんなに自分ができるところを見せないといけない。プレッシャーはあるけれど、自分のプレーをしないといけない。その中で周りを信頼してやることが大事。味方を使いながら自分も活かすのが自分のプレースタイル。あと、もっと貪欲にゴールを狙っていかないといけないと思うので、自分が前にしっかり入ること。後ろでフリーだったら上手いじゃ通用しない。前でできるかどうかが上にいけるかどうかを分けると思う。そこはユースでもこだわってやりたい」

―普段は完全にトップチームに?
「普段はトップの練習に参加して金曜日の時点で試合のメンバーに入らなかったら、そのまま午後にユースの練習と2部練して、週末はユースの試合に出るという感じです。今、自分にはいっぱい練習のできる環境があるし、誰よりも練習している。大変ですけれど、積み重ねは大事だし、今できるうちに誰より練習できれば、将来のためにもなる」

―トップチームで学んだこと、ユースに伝えようと思っていることは?
「ユースには勝つ、ということを伝えないといけない。トップにいって感じたのは毎試合、紅白戦でも勝つという姿勢。ユースは球際にしてもまだ勝つという気持ちが足りない。相手に勝つ、自分に勝ちたいと思うかどうか。球際の競り合いとかで五分のボールを自分のところで勝てれば、チームからも信頼もされる。ユースはまだ競り勝てなかったりしているけれど、例えば(プリンスリーグ関東2連覇中の)F東京は勝ちたいと思う心がハンパなく強い。自分たちがF東京と同じ気持ちを持てば、上手いのは絶対に自分たちなんだからその気持ちを出すこと。日ごろから自分が出せばみんなもやり出すと思う」

―現在の自分の武器は?
「自分が一番自信を持っているのは一発でGKと1対1にするとか、ゴールに結びつくラストパス出せるところ。あとはシュートも打てるところだと思います。上のテンポの速い中でやってもやれると思う」

―かなりサッカーについて考えている印象だけど
「普段からサッカーをゲーム感覚で考えるのが好き。臨機応変にやるとか、逆を取るとか。いつも考えていますね。サッカーでは長い距離を走ったりすることも大事。怪我しないことについてもいつも意識している。あとはどうすれば前向いてボールをもらえるかだったり。常に動いているほうが、相手も嫌だし、トップスピードでプレーされると相手の対応は難しくなる」

―自分を変えるきっかけになったことは?
「U-17のワールドカップにいけなくて、その後よくない時期が続いて。でも2月にトップのキャンプに呼んでもらえて、キャンプに10日間参加して刺激になった。でも(同世代で活躍している)宇佐美や原口クンみたいにやらないといけない。負けたくないですね。自分もできるぞと見せたいし、口だけにならないようにやりたい」

―最後に今年1年間の目標を
「チームとしては中1からずっと一緒にやってきたメンバーもいるし、ずっとやってきたみんなと勝ちたい。個人としては・・・まだ自分にはわからないことが多い。サッカー経験も浅い。勉強しなければならないし、技術もつけなければならない。見るのも話を聞くことも、どれもやらなければならない大事なこと。一日一日与えられた課題を突き詰めていくこと。当たり前のことを当たり前にやるのが上の選手だと思うし、苦手なことを辞めるのは簡単。ファウルでも責任をもって相手を止めるとか、トップで学んできたことを出せるようにしたい」

(取材・文 吉田太郎)

連載:
「Youth star voice」
[高校サッカー]

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