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ドイツ、攻撃キーマンがそろってゴール! 豪州はアジア予選の面影なし

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[6・13 10年W杯GL・D組 ドイツ4-0オーストラリア ダーバン・スタジアム]

 南アフリカW杯は13日に大会3日目を向かえ、第3戦ではダーバン・スタジアムでドイツ対オーストラリアが行われた。ベテランMFバラックが怪我で不在となり不安材料があったドイツだが、攻撃陣が爆発。予想を上回る4-0と、今大会最多得点を記録して勝利をおさめた。

 ドイツは4-5-1システムを採用。GKはマヌエル・ノイアー、DFラインは右からフィリップ・ラームペア・メルテザッカーアルネ・フリードリヒホルガー・バトシュトゥバーが入った。ボランチはサミ・ケディラバスティアン・シュバインシュタイガーが務め、2列目は右からトーマス・ミュラーメスト・エジルルーカス・ポドルスキ。そして1トップは前回大会得点王のミロスラフ・クローゼが務めた。

 対するオーストラリアも4-5-1システムを採用。GKはマーク・シュウォーツァー、DFラインは右からルーク・ウィルクシャー、ルーカス・ニール、クレイグ・ムーア、スコット・チッパーフィールドが入った。中盤はボランチがカール・バレリビンス・グレッラ、2列目は右からブレット・エマートンティム・ケーヒル、ジェイソン・カリーナが入り、1トップはリチャード・ガルシアが務めた。名古屋グランパスのケネディは出番がなかった。

 立ち上がり、オーストラリアがゴール前でチャンスを作る。CKのこぼれ球から混戦となり、最後はリチャード・ガルシアが左足でシュート。枠は捉えていたが、ドイツ守備陣にブロックされた。

 これでドイツは目を覚ましたのか、中盤でボールをつなぎ、積極的な攻めを見せる。反対にオーストラリアは急に受身をとり、守戦一方となってしまった。

 そして前半8分、ドイツがあっさりと先制点を奪った。前半8分に右サイドを崩してトーマス・ミュラーがクロス。これにPA左から走りこんできたルーカス・ポドルスキが左足で強烈なシュート。GKマーク・シュウォーツァーの手を弾き、先制点をもたらした。

 その後もドイツは中盤を支配して優位に進める。オーストラリアは引いたままで、効果的な攻撃ができなかった。そして前半26分、ドイツが追加点をつかむ。前半26分、ラームの右クロスにFWミロスラフ・クローゼが飛び込んでヘディングで決め、2-0のリードをもたらした。

 後半もドイツペースで試合が続く。オーストラリアは開始からグレッラに代えてブレット・ホルマンを投入。何とか流れを変えようとしたが、最悪の事態が起きてしまった。

 後半11分、ティム・ケーヒルがシュバインシュタイガーに危険なスライディングをしたとして一発レッドカードで退場に。プレーを見る限り、ケーヒルは突破を図ろうとしたポドルスキにスライディングに行き、横からフォローに来ていたシュバインシュタイガーに気づいていないようで、わざとには見えなかったが、判定は覆らない。

 ただでさえ攻め手を欠いたオーストラリアだが、キーマンの退場でますます窮地に。ドイツは相変わらずの攻撃姿勢を貫き、後半23分にはポドルスキのパスを受けたトーマス・ミュラーがPA正面でDFを交わして技ありシュート。その2分後には途中出場したばかりのカカウが4点目を入れて試合を決めた。

 初戦で内容よく勝ち点3を取ったことは大きい。なおかつ4得点は今大会最多得点で、勢いに乗れる数字も出した。試合後のテレビインタビューでヨアヒム・レーブ監督は「攻撃にスピードがあったし、相手の深い位置まで攻めることができた。それができればオーストラリアは混乱すると思っていた。選手たちはよくやってくれた」と笑顔をみせた。

 クローゼも「うまくいった。練習した通りにできた。センタリングにいいタイミングで入れた。次も集中して戦いたい」と得意のヘディングシュートで得点したことに満面の笑みだった。

 一方のオーストラリアはまさかの4失点大敗。これが残り2試合に尾を引かないようにしたいところだ。ピム・ファーベク監督は試合後のテレビインタビューで「早い時間に失点したのが悪かった。こんな計算はしていなかった」と肩を落とした。ケーヒルの退場の判定についても「イエローカードかと思った」と嘆いた。

 次戦、ドイツは18日にセルビアと、オーストラリアは19日にガーナと対戦する。

(文 近藤安弘)
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