beacon

メキシコが天敵から初勝利!フランスは“崖っぷち”に

このエントリーをはてなブックマークに追加

[6.17 10年W杯GL・A組 フランス 0-2 メキシコ ピーターモカバ]

 10年W杯グループリーグA組第2戦、フランス対メキシコはFWハビエル・エルナンデスとFWクアウテモク・ブランコのゴールにより、メキシコが2-0で勝利。前回大会準優勝国を下し、今大会初勝利を挙げた。

 ともに初戦はドロー。グループリーグ突破のために負けられない両国の一戦はフランスが4-2-3-1、メキシコが4-1-2-3システムでスタートした。フランスはGKがウーゴ・ロリスで4バックは右からバカリ・サニャウィリアム・ガラスエリック・アビダルパトリス・エブラ。中盤はジェレミー・トゥラランアブ・ディアビのダブルボランチに右がシドニー・ゴブ、左がフローラン・マルダ、トップ下にフランク・リベリが構え、1トップはニコラ・アネルカが先発した。

 一方、メキシコはGKがオスカル・ペレスで4バックは右からリカルド・オソリオエクトル・モレノ、フランシスコ・ロドリゲス、カルロス・サルシドが並んだ。中盤はアンカーの位置にラファエル・マルケスが入り、その前方にエフライン・フアレスとヘラルド・トラドを配置。3トップはギジェルモ・フランコカルロス・ベラジオバニ・ドス・サントスが先発した。

 立ち上がりから素晴らしい闘争心で相手に襲いかかったのはメキシコだった。前線からの鋭いプレッシャーで相手を追い回すと、局面でも厳しい当たりで自らにボールを引き寄せる。そして3トップが再三DFラインの背後を突いてチャンスをつくったほか、27分に左サイドを個人で打開してシュートへ持ち込んだサルシドやドス・サントスの突破力、そして正確なパスワークが相手の脅威となった。31分にはベラが右もも裏を負傷して交代するが、その後も勢いは衰えず、フランスゴールへと迫り続けた。

 フランスも真っ向からメキシコとの攻め合いを選択。マルダが力強い突破でサイドに穴を開け、エース・リベリも存在感を発揮した。ただし、この日も得点力不足は顕著で、サイドを突いてもなかなかスピードアップできず、ゴール前での精度も欠いた。

 後半開始からアネルカに代えてFWアンドレ・ピエール・ジニャックを投入したフランスはマルダの右足シュートがゴールを捉えるなど出だしは悪くなかったが、エルナンデスとブランコの両FWを相次いで投入したメキシコに試合を動かされてしまう。
 
 メキシコは後半19分、エルナンデスのくさびのプレーからマルケスが絶妙なタイミングでスルーパスを送ると、オフサイドぎりぎりで飛び出したエルナンデスがGKと1対1に。GKを難なくかわしたエルナンデスが右足で先制ゴールを流し込んだ。

 フランスはゴブに代えてFWマシュー・バルブエナを投入。バルブエナの思い切ったシュートなどで同点に追いつこうとするが、次の1点を奪ったのは再びメキシコだった。33分、前半途中からピッチに入っていたMFパブロ・バレーラが縦への突破から個人でPAまで侵入。相手のファウルを誘いPKを獲得すると、これをブランコが右足で決めて2-0とした。

 この失点で戦意が喪失したかのように元気のなくなったフランスはこの後、交代カードを使い切ることなく、わずかな反撃のみで試合終了。過去1分5敗、7回目の対戦で初めてフランスに勝ったメキシコがグループリーグ突破へ大きく前進した。

(文 吉田太郎)
▼関連リンク
W杯南アフリカ大会特集ページ
W杯出場チーム応援メッセージ
W杯最強ガイドブック
└最終登録メンバーにアップデータ付き
W杯最強データブック
└W杯全大会の記録と記憶

TOP