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許した枠内シュートわずか1本、パラグアイが危なげない試合運びで今大会初勝利!

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[6・20 10年W杯GL・F組 スロバキア 0-2 パラグアイ フリー・ステイト]

 南米の雄・パラグアイが快勝! 10年W杯南アフリカ大会は大会10日目の20日、ブルームフォンテーンのフリー・ステイトでスロバキア対パラグアイ戦を行い、パラグアイがMFエンリケ・ベラとMFクリスティアン・リベロスのゴールにより2-0で勝利。今大会初勝利を挙げた。

 4チームが勝ち点1で並ぶF組。勝ってグループリーグ突破へ前進したい両チームの一戦はスロバキアが4-2-3-1システム、パラグアイは4-4-2システムでスタートした。スロバキアはGKがヤン・ムハで4バックは右からペテル・ペカリークマルティン・シュクルテルコルネル・サラタ、ヤン・ドゥリツァ。中盤はズデノ・シュトルバとヤン・コザクをダブルボランチにトップ下がエースのマレク・ハムシク。右がウラジミール・バイスで左が初戦で先制ゴールを決めているロベルト・ビッテク、そしてスタニスラフ・シェスタクが1トップを務めた。

 一方のパラグアイはGKがフスト・ビジャルで4バックは右からカルロス・ボネット、パウロ・ダ・シルバ、初戦でイタリアからゴールを奪ったアントリン・アルカラス、そしてクラウディオ・モレル。中盤はビクトル・カセレスとリベロスをダブルボランチに右がベラで左がネルソン・バルデス。前線は初戦ベンチスタートだったロケ・サンタクルスルーカス・バリオスと2トップを組んで先発した。

 初戦で前回王者のイタリアと引き分けたパラグアイは正確なショートパスによる高いボールポゼッションに、アルゼンチンからの帰化選手であるバリオスの個人技などのアクセントを加えてスロバキアゴールへと迫る。18分にはリベロスが強烈な右足シュート。23分にはベラとのワンツーからバリオスが右足でゴールを狙った。そして27分だ。ゴール正面PAやや外でボールを持ったバリオスが、DFの股間を抜くラストパス。スピードに乗ってPAへ走りこんだベラが右足ダイレクトでゴール左隅へと叩き込んだ。

 一方のスロバキアは攻撃が不発。バイスの突破や、ハムシクが中央へクロスを放り込む場面こそあったものの、相手に脅威を与える位置までボールを運ぶことができない。結局、前半のシュートは右CKからサラタが放ったヘディングシュート1本に終わってしまう。

 後半、リスクを冒さず、淡々と時間を削っていくパラグアイ。スロバキアは相手のミスに付け込み、ショートカウンターからゴールを狙うが、前半同様シュートエリアまで入り込むことができない。後半半ばからFWフィリップ・ホロシュコ、MFミロスラフ・ストフを投入したが、ボールホルダーに確実に身体を寄せるなど、相手のショートパス、フィードを封殺するパラグアイ前に攻略の糸口をつかめないまま試合終盤を迎えてしまう。

 逆にダイレクトパスを交えてPAまでボールを運ぶなどチャンスをつくるパラグアイは41分、ペナルティアークでパスを受けたリベロスが豪快な左足シュートをゴールへ突き刺し2-0。結局、スロバキアを枠内シュート1本に封じたパラグアイが完勝し、勝ち点3を加えた。

<写真>後半41分、ダメ押しゴールを喜ぶパラグアイMFリベロス(左)
(文 吉田太郎)

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