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南アが今大会初勝利も時すでに遅し、史上初の開催国GL敗退

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[6・22 10年W杯GL・A組 フランス1-2南アフリカ フリー・ステイト]

 10年W杯は22日、フリー・ステイトでA組第最終戦の南アフリカ-フランス戦が行われ、開催国の南アフリカが2-1で勝利を収めた。しかし、他会場で行われたメキシコ-ウルグアイがウルグアイの1-0勝利で終了し、南アフリカは得失点差でメキシコに及ばず、GL3位でW杯史上初となる開催国のGL敗退となった。

 決勝トーナメント進出には勝利が必要なフランスはお馴染みの4-2-3-1システム。GKがウーゴ・ロリス。4バックは右からバカリ・サニャウィリアム・ガラス、そして今大会初先発のセバスティアン・スキラッチガエル・クリシーが並ぶ。中盤ボランチには出場停止のジェレミー・トゥラランの代わりに入ったアル・ディアラアブ・ディアビとコンビを組み、右に今大会初先発のアンドレ・ピエール・ジニャック、左にフランク・リベリが入り、トップ下は第1戦に先発したヨアン・グルキュフが復帰。1トップはチームを追放されたニコラ・アネルカに代わって今大会初先発のジブリル・シセが入っている。なお、主将のパトリス・エブラを始め、シドニー・ゴブフローラン・マルダらはベンチスタートで、第2戦から実に6人ものメンバーが入れ替わっている。

 一方、フランスと同様に決勝トーナメント進出には勝利が必要な南アフリカは、4-2-3-1システムからFWを1枚増やした4-4-2システムに以降。GKは出場停止のイトゥメレング・クーンに代わってムーニーブ・ジョセフスが今大会初先発。4バックは右から今大会初先発のアネレ・エンゴンカ、アーロン・モコエナ、ボンガニ・クマロ、トセポ・マシレラ。中盤のボランチには出場停止のカギショ・ディクガコイに代わり、マクベス・シバヤとサンドゥイス・クボニがそれぞれ初先発。攻撃的な位置にスティーブン・ピーナールとシフィウィ・シャバララが入り、2トップはカトレゴ・ムフェラと今大会初先発のバーナード・パーカーがコンビを組んだ。今大会レギュラーだった右SBシボニソ・ガクサ、MFレネイルウェ・レツホロニャネ、テコ・モディセはベンチスタートとなっている。

 試合は前半20分、南アフリカは右CKからシフィウィ・シャバララがゴール前にクロス。飛び込んだボンガニ・クマロが頭で合わせ、先制点を決めた。

 反撃に転じたいフランスだが前半25分、ゴール前の空中戦での競り合いでヨアン・グルキュフがマクベス・シバヤに肘打ちしたとして一発退場。数的不利に追い込まれた。

 そして前半37分、南アフリカは左サイドからシャバララがゴール前にクロス。DFがブロックしたこぼれ球をトセポ・マシレラが拾い、ゴール前にグラウンダーのパスを送ると、カトレゴ・ムフェラが押し込み、追加点を奪った。

 後半に入ると、10人のフランスはアンドレ・ピエール・ジニャックに代えてフローラン・マルダを投入。しかし、先に決定的なチャンスを作ったのは南アフリカ。同7分にはシャバララのスルーパスに抜け出したムフェラがゴール至近距離から強烈なシュートを放つも、これは惜しくもクロスバー直撃となった。

 反撃を試みるフランスは後半10分にジブリル・シセに代えてティエリ・アンリを投入。そして迎えた同25分、右サイドのバカリ・サニャのスルーパスに反応したフランク・リベリが飛び出してきたGKムーニーブ・ジョセフスをかわしてゴール前にパス。これをマルダが無人のゴールに流し込み、1点を返した。

 GL突破に必要な得点が3点に拡がった南アフリカは、後半33分にクボニに代えてテコ・モディセを投入。同ロスタイムにはそのモディセが惜しいミドルシュートを放ち、シャバララもGKウーゴ・ロリスと1対1の場面を迎えるも、いずれも得点には結び付かず試合終了となった。

 開催国南アフリカは今大会初勝利を挙げて面目を保った一方で、敗れたA組最下位のフランスは、74年W杯イタリア以来9大会ぶりの前回準優勝チームのGL敗退という憂き目に遭うことになった。

<写真>勝者なき試合を象徴する両チームの選手たち
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(文 宝田雅樹)

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