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先発7人入れ替えも、アルゼンチンがギリシャを下し3連勝。パレルモ弾も出た!!

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[6.22 10年W杯GL・B組 ギリシャ0-2アルゼンチン ピーターモカバ]

 10年W杯は22日、B組最終戦でギリシャとアルゼンチンが激突。アルゼンチンは前節から先発を7人入れ替えたが、後半32分にマルティン・デミチェリス、同44分にマルティン・パレルモがゴールを決め2-0勝利。3連勝の首位で決勝T進出を決めた。ギリシャは1勝2敗の勝ち点3で3位。GL敗退となった。

 決勝T進出にはナイジェリア-韓国の試合結果を考慮しないといけないため、できれば勝利したかったギリシャ。システムは4-5-1を採用。GKはアレクサンドロス・ツォルバス、DFラインは右からルーカス・ビントラアブラアム・パパドプロス、ソクラティス・パパスタトプロス、ソティリオス・キルギアコス。中盤はアレクサンドロス・ジョリスとバンゲリス・モラスがボランチを組み、2列目は右からゲオルギオス・カラグニスコンスタンティノス・カツラニスバシレイオス・トロシディスが入った。1トップはゲオルギオス・サマラスが入った。

 対するアルゼンチンは、最悪、負けても決勝進出が可能だった。システムは4-4-2を採用。GKはセルヒオ・ロメロ、DFラインは右からニコラス・オタメンディマルティン・デミチェリスニコラス・ブルディッソ、クレメンテ・ロドリゲス。中盤はアンカーがマリオ・ボラッティ、2列目がフアン・セバスティアン・ベロンとマキシ・ロドリゲス、トップ下にリオネル・メッシが入った。2トップはセルヒオ・アグエロディエゴ・ミリートが組んだ。前節から先発が7人代わった。(前節のメンバー)

 試合は序盤からアルゼンチンが支配。怪我から先発復帰したベロンのパスを起点にメッシ、アグエロらが攻め続けた。ギリシャはサマラスを前に残してカウンターをうかがう。しかし、アルゼンチンが無理をしてまでは攻めてこなかったため、得意のカウンターになかなか持ち込めない。前半はギリシャはシュート0で、スコアも0-0で折り返した。

 後半もアルゼンチンが中盤を支配。再三のサイド攻撃、ドリブル突破でゴールを狙う。ギリシャは守勢一方で、そのうえ不運にも後半9分、攻撃のキーマン、カツラニスが右足首を痛めてアウト。ハリステアスと交代した。

 それでも後半15分、サマラスがゴール前で受けて反転しシュートまで行くが、わずかに枠を外す。その後もサマラスが何度かカウンターで仕掛けるが、シュートはなかなか決まらず。数少ない決定機を外したことで、ますますアルゼンチンが優位に試合を運んだ。

 アルゼンチンは引き分けでも確実に1位通過できるため、無理をせずに攻める。ボールを回す遅攻と速攻をうまく織り交ぜて攻めた。そして後半32分、左CKからマルティン・デミチェリスがヘディングシュート。一度は味方に当たるが、こぼれ球を押し込み先制に成功した。

 その勢いのまま、アルゼンチンのディエゴ・マラドーナ監督が粋な采配を見せる。後半40分、ベテランのFWマルティン・パレルモを起用した。そしてこれが見事に大当たりとなった。

 後半44分、メッシが中央から仕掛けて強烈なシュート。相手GKにセーブされたが、こぼれ球を百戦錬磨の点取り屋は見逃さなかった。パレルモはすかさず詰めてシュート。2-0とギリシャの戦意を完全に消失させるゴールを決めてみせた。

 アルゼンチンはこれで3連勝で、B組1位で決勝T進出を決めた。選手を入れ替えての勝利は大きな意味があるし、またベテラン・パレルモのゴールは、チームを乗せる上で大きなポイントになっただろう。試合後のインタビューでパレルモは「すごくうれしい。ゴールを決められるなんて想像していなかったよ。チームメートが励ましてくれたからだと思うので感謝したい。次も監督の指示を聞いてプレーしたい」と笑顔を見せた。

 ここまでのGL3試合でリオネル・メッシにゴールがなかったことは残念だが、最高といえる形でGLを突破したマラドーナ・アルゼンチン。決勝T1回戦ではA組2位のメキシコと対戦するが、今のチームには大きな不安はなく、この勢いのまま勝ち上がれるのではないか。そんな強さを感じさせるGL3試合だった。

(文 近藤安弘)  

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