[6・29 10年W杯ベスト16 スペイン1-0ポルトガル グリーン・ポイント]

　10年W杯は29日、決勝トーナメント1回戦のスペイン-ポルトガル戦が行われ、スペインが後半18分のダビド・ビジャの得点で1-0の勝利を収め、2大会ぶりの準々決勝進出を果たした。

　スペインはお馴染みの4-2-3-1システム。GKイケル・カシージャス、4バックは右からセルヒオ・ラモス、ジェラール・ピケ、カルレス・プジョル、ホアン・カプデビラと並んだ。中盤はセルヒオ・ブスケツとシャビ・アロンソのダブルボランチで、トップ下にシャビ・エルナンデス。右サイドにアンドレス・イニエスタ、左サイドにダビド・ビジャが入り、1トップはフェルナンド・トーレスで前回のGL第3戦と同じメンバーが並んだ。

　一方のポルトガルはお馴染みの4-3-3システム。GKはエドゥアルド、DFラインは右からリカルド・コスタ、リカルド・カルバリョ、ブルーノ・アウベス、ファビオ・コエントロンが入った。中盤はアンカーにペペ、2列目にラウル・メイレレスとチアゴ・メンデスが陣取った。両ウィングは負傷したドゥダに代わり2試合ぶりに先発のシモンとクリスティアーノ・ロナウドが務め、1トップには2試合ぶりにウーゴ・アルメイダが先発で入った。

　試合は序盤からスペインがペースを握る展開に。開始早々、F・トーレスとビジャが立て続けにシュートを放つも、GKエドゥアルドが好守で防いだ。

　しかし、徐々にポルトガルも反撃を開始。前半21分にはR・メイレレスの突破からT・メンデスが強烈なシュートを放って、GKカシージャスを脅かすと、同28分にはゴール中央左寄りのFKからC・ロナウドが直接シュート。無回転のボールはGKカシージャスがかろうじて弾いた。

　後半に入ると、ポルトガルが積極的に仕掛ける。同7分にはカウンターから左サイドを上がったH・アルメイダがゴール前にクロス。これはプジョルに当たり、ゴール方向へ飛んでいくも僅かに枠を外れた。

　しかし、先制点はスペインに生まれる。後半18分、PA手前でボールをキープしたイニエスタがゴール前に絶妙なパス。シャビがヒールで流すと、走り込んだビジャのシュートはGKエドゥアルドが一度は弾くも、再びビジャが押し込んで均衡を破った。

　後が無くなったポルトガルは同点に追いつくべく、ペドロ・メンデスとリエジソンを投入して反撃を開始。しかし、スペイン陣営の巧みなパス回しでボールを保持され、時間を消費されていった。

　さらに後半44分、ポルトガルはR・コスタがゴール前でカプデビラに肘打ちを見舞ったとして一発退場で万事休す。スペインが虎の子の1点を守り切り、試合終了となった。

　勝利を収めたスペインは3日に準々決勝でパラグアイと対戦。一方、敗れたポルトガルは2大会連続の準々決勝進出はならなかった。

<写真>決勝点を決めたビジャ
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(文　宝田雅樹)