beacon

広島残留宣言の寿人が“けじめのアシスト”

このエントリーをはてなブックマークに追加
[7.24 J1第24節 浦和0-1広島 埼玉]

 サンフレッチェ広島のFW佐藤寿人が、後半27分にDF槙野智章のゴールをアシストして勝利に貢献した。タテパスを受けて反転し、自分でもシュートまで行けそうだったが、ラストパス。「(服部)公太さんもフォローに来てくれて、相手は公太さんの方に寄っていたので。自分が打つより、槙野がいい位置に走ったので」と、してやったりの表情を浮かべた。

 クロアチアの名門ザグレブから獲得オファーを受けたが、悩んだ末に21日に残留を明言した。「好きなクラブでサッカーが出来るのは楽しい。甘いといえばそれまでだけど、根本的なサッカーの楽しさを考えたら、ここ」と、欧州挑戦よりも広島への愛着を選んだという。

 試合前には、敵地まで駆けつけた広島サポーターから、残留を喜ぶ横断幕が出された。それだけに、勝利でお返ししたかったという。「サポーターも暖かく迎えてくれた。自分のゴールで勝ちたかった? そうできればよかったですけど、勝つことが大事。勝ててよかったです」と話した。

 アシストを受けた槙野も「広島の象徴のような人。一緒にやれてうれしい」と佐藤の重要性を口にする。今季は初のACLで予選敗退、そしてW杯メンバー落ちと悔しさを味わった佐藤だが、“広島の顔”としてこれからもチームを牽引する。

(取材・文 近藤安弘)

TOP