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京都は決定力不足で10戦未勝利。最下位脱出ならず

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[7.25 J1第14節 川崎F1-0京都 等々力]

 最下位の京都サンガF.C.は決定力不足に泣いて0-1敗戦。これで3月27日の磐田戦を最後に、10試合連続で白星から見放された。勝ち点差2の16位湘南、17位大宮も敗れており、勝てば最下位脱出できる状況だった。強豪の川崎Fが相手だったとはいえ、試合内容は悪くなく、悔やまれる一戦となった。

 敗因は決定力不足だ。加藤久監督が「本当に競ったゲームで、1点差勝負となる展開でしたが、最後に相手に入れられて、こちらは決められなかったという試合だった」と振り返ったとおり、京都も押し込む時間はあった。ディエゴドゥトラ、宮吉巧実の個人技で突破を図り、何本も惜しいシュートがあった。しかし、わずかに枠を外したり、コースが甘くなってしまった。

 宮吉は「小さなミスを少なくしなければいけないとチームで話した」とゴール前でのちょっとしたミスを反省。ディエゴは「前半も後半もチャンスがありながら決め切れなかったのが残念ですし、惜しい試合を落としてしまった」と嘆いた。

 「きょうはおれのせいです。あのヘディングを決めていたら勝てた」とはDF水本裕貴。前半15分、CKからのフリーのヘディングシュートを外してしまい、敗戦の責任を背負った。しかし、攻撃陣の決定力があれば、DFの選手に“十字架”を背負わせる必要もない試合内容だった。

 その水本率いる守備陣は1失点こそしたが、増嶋竜也をリベロとした、水本、森下俊の3バックはまずまずの安定感を発揮した。リベロ増嶋、ストッパー水本はワールドユースなどアンダー世代の代表で幾度なく、日本の防波堤となったコンビ。京都はしばしばシステムを変えるため、今後も継続されるかは分からないが、増嶋は「ジュニーニョに入れられたけど、あれは得点を取ろうと前ががかりになっていたから。それ以外はやられていない」と手ごたえ、も口にした。

 水本も「最下位なのにこんなことをいうのは何だけど、やっていることは悪くない。ひとつ結果が出れば、変わってくる」と前を向いた。今季全14戦で失点している事実は理解しながらも、選手たちはまだ、凹んでいない。たしかに攻撃陣が押し込んだ時間帯に点を取れば・・・という内容である。攻守がかみ合う日は、きっとくる-。今は、自分たちを信じて戦い抜く。

(取材・文 近藤安弘)

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