beacon

[MOM283]流通経済大柏FW田宮諒(3年)_結果にこだわる点獲り屋

このエントリーをはてなブックマークに追加

[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.2 全国高校総体2回戦 国見 0-3 流通経済大柏 具志川多種目球技場Aコート]

 3-0で国見に快勝したこの日、前線からGK松澤香輝までヒーローの多かった流通経済大柏。中でもチームメートたちから「あの1点が大きかったデス」とマン・オブ・ザ・マッチに推されたのが、前半終了間際に先制点を奪ったFW田宮諒(3年)だった。

 前半35分、DFラインのギャップを突いて角度をつけたランニングをした田宮へMF吉田眞紀人から絶妙なラストパスが入る。狙い通りのパターンで抜け出した田宮はきっちりと先制ゴールを流し込んだ。それでも、その前のビッグチャンスを外していた田宮は「あれを決めていれば前半で2-0。決めないと。FWなんで点取らないと評価されない。とにかく点を取らないといけない」と引き締めていた。

 拮抗した展開から流れを自らへ傾ける貴重な先制ゴール。チームメイトたちにとってもこの1点は大きかった。チームが選んだMOM。本田裕一郎監督からは「すぐ調子に乗るんで引き締めてください」と言われたが、心配する必要はなさそうだ。田宮自身は2試合連続ゴールにも全く満足していないからだ。「自分が取らないと勝てない。欲を出しすぎるつもりはないけれど、必ず毎試合取らないといけない」。ピッチ上はもちろん、ベンチにもエース級の選手が揃う流経大柏のなかで、背番号11には前線の柱としての自覚が芽生えてきている。「点を取り続けて得点王になる」。タレント軍団の点取り屋は自分にプレッシャーをかけて結果にこだわり続ける。

(取材・文 吉田太郎)

平成22年度全国高校総合体育大会「美ら島沖縄総体2010」
連載:高校マン・オブ・ザ・マッチ

TOP